ツバキスタイル(東京都中央区、杉山大祐代表)は、回収した容器の再資源化と容器製造を一貫して行う「水平リサイクルシステム」を推進しており、使用済みのプラスチック容器を回収し、新品のボトルに生まれ変わらせる「ボトル to ボトル」を中心とした取り組みを行っている。
化粧品開発展では、2年ほど前から水平リサイクルシステムをベースにした環境対応型の提案を強化している。また、同社が得意とするデザイン性の高い肉厚の容器や二層容器の提案も引き続き行っている。2024年はアートネイチャーやI-neと共同で行っている「生産ロスゼロプロジェクト」が大きな反響を呼び、新規の相談も増加した。
ビューティクルの取り組みの活発化に伴い、2025年の化粧品開発展でも「環境対応」をテーマとしたブース作りに注力している。
水平リサイクルシステムのコーナーでは、取り組みの状況を紹介するビデオの上映や、実際に再資源化された製品を展示することで来場者の取り組みを実感してもらう。加えて、今年は新製品としてグラセルとの共同開発によるオリジナルのポンプ・容器も新たに披露する予定だ。
杉山代表は、「最近、新製品の提案が控えめだったため、2025年以降は多くの新製品の提案を行っていきたいと考えている」と話す。
「自社製品がリサイクルされ、その再資源化が実際に有効活用されているということ自体が企業の価値を高めるものであると考えている。再生樹脂を使用することはもはや珍しくないが、生産過程で発生したロスの回収やその後の再資源化プロセスに関心を持っていただいていると実感している。回収から再資源化まで、どのように活用されたかというトレーサビリティがしっかりしていることが当社の強みだ」(杉山代表)
同社は今後も循環型の新しいビジネスモデルを構築する提案を積極的に行っていく。容器メーカーとして、小ロット多品種で高品質な製品の提案と環境対応型の提案の両輪で提案力を高めていく。
さらに、今後の成長戦略として2030年に100億円の売上を目指しており、そのために営業開拓を強化していく方針だ。大阪営業所の設立を2年以内に目指しており、第4工場の設立も見据えている。土台は着実に整ってきたため、今後はエリアを拡大していくフェーズだという。
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この記事は週刊粧業 2025年1月1日号 83ページ 掲載
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