三菱商事ライフサイエンスの化粧品事業部は、2024年4月1日付で化粧品原料の開発・販売を行う100%子会社のビタミンCバイオリサーチ(VC60)を統合し、新体制がスタートした。
現在は中期経営計画に基づき、化粧品事業を含む健康領域を成長事業として位置づけ、VC60の統合により事業基盤のさらなる強化と経営資源の有効活用を進めている。
ナチュラル・サステナブル・アップサイクルで高い機能を有する化粧品素材開発に注力している三菱商事ライフサイエンスの化粧品事業部では、今回の「第15回化粧品開発展(東京)」において、長年の研究に裏打ちされた高機能で安全性の高い植物由来の製品である主力の「フラーレン」をはじめ、外部機関との共同研究や自社が持つ発酵技術を応用することで開発された「レピスタ」「ファルベレシリーズ(グルカモイスト、イーストヴェール)」を中心に紹介する。
フラーレンは、強い抗酸化力から整肌成分として期待され、多くの化粧品に使用されている。2005年の発売以降、目的とする美容効果や処方に合わせて製品ラインナップを拡充し、現在は6種類のフラーレン化粧品原料を取り揃えている。
レピスタは、植物成長因子のアザオキソヒポキサンチン(AOH)を有効成分にした世界初の化粧品原料で、肌が整うことによりバリア機能が改善し、保湿など様々な効果につながることが確認されている。
ファルベレシリーズでは、食品素材の製造・販売を行う三菱商事ライフサイエンスが持つ酵母の発酵技術を活用し、食品の製造過程で発生した副産物から抽出したトルラ酵母細胞壁由来の複合多糖体からなる機能性保湿剤「グルカモイスト」と、ビール製造過程で発生する副産物であるビール酵母細胞壁の表面を加工し、化粧品原料に活用した「イーストヴェール」の2品からなる。
グルカモイストは、高い保湿効果を持ちながら、疎水、親水部を併せ持ち、肌なじみがよく、キメ改善効果が確認されている。
イーストヴェールは、持続性の高い保湿効果に加え、上質な使用感が期待できるという。
この2原料は、「第22回 BSB innovation Award 2024」において、グルカモイストがナチュラル製品・機能性原料部門で第1位、イーストヴェールが機能性原料・保湿部門で第3位となり、W受賞を果たした。
「開発展では新原料も紹介し、技術セミナー(1月15日13時30分~14時10分)を開催する。今後は当社独自の発酵技術を活用し、新たな化粧品原料を毎年提供して事業に厚みを持たせていく」(大池研司化粧品事業部営業部部長)
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この記事は週刊粧業 2025年1月1日号 82ページ 掲載
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