第15回 化粧品開発展 1/15(水)から3日間開催 国内外から800社が出展

週刊粧業 2025年1月1日号 73ページ

カンタンに言うと

  • 出展企業・来場者が年々増加、トレンドに合わせたセミナーが好評
  • 新進気鋭のブランドが出展しやすいエリアを新たに設置し挑戦を後押し
第15回 化粧品開発展 1/15(水)から3日間開催 国内外から800社が出展

 RX Japanは、1月15日(水)~17日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて「第15回 化粧品開発展(COSME Tech 2025)」をはじめとする6つの展示会で構成される「COSME Week」を開催する。

 化粧品の研究、商品開発、販売促進に至るまで一連の流れを網羅した総合展示会として、化粧品の技術開発者やマーケティング担当者、小売店のバイヤーなど業界に携わるほとんどすべての従事者を対象としている。出展社数は過去最大の800社を予定しており、海外企業の参加も多数見込まれている。

 また、最新トレンドに合わせたセミナーや新設された特別エリアも注目ポイントとなっている。今展示会の見どころについて、細野圭事務局長に話を伺った。

出展企業・来場者が年々増加、
トレンドに合わせたセミナーが好評

 ――昨年の展示会での取り組みや反響について教えてください。

 細野 昨年は過去最大規模での開催となり、717社が出展、来場者数は約3万4000人を記録しました。そのうち、海外からの来場者は約2000人、出展国は54カ国にのぼり、毎年増加傾向にあります。

 多数開催したセミナーでは、大手メーカーに加え、中小規模メーカーの成功事例が注目されました。特に、かならぼの「Fujikoの開発経緯とブランド認知戦略」やアイスタイルの「化粧品業界ができる社会貢献・課題解決」が好評でした。また、特別企画「アカデミックフォーラム」では研究者同士の情報交換や新たな共同研究の創出につながり、特に海外からの聴講者が多く参加しました。

 初の試みとして実施した「顔タイプ/骨格/パーソナルカラー診断」では、診断が無料で受けられるということもあり、多くの方に興味を持っていただきました。

 そのほかにも、ヘアケア技術ステージや消費者心理を紐解くトークイベントなど多岐にわたるテーマを取り上げました。展示会後のアンケートでは「自社と同じ規模や背景を持つ企業・ブランドの成功事例を知りたい」という声が多く寄せられるなど、市場トレンドや消費者行動の深い分析に対する関心が高まっていると感じています。

 ――今展示会の見どころについて教えてください。

 細野 今年は国内外から約800社が出展する過去最大規模の開催となります。展示内容については「COSME Week東京」という大きなテーマの中で、6つの展示会で構成されています。化粧品や美容食品の原料、OEM、パッケージからスキンケアやヘアケアなどの最終製品、さらにエステや美容医療分野まで幅広く網羅しています。

 一度にすべてを見渡せる会場だからこそ、トレンドや市場調査、新たな取引先の発掘、製品の仕入れに最適です。会場では気になる製品をその場で比較検討できるだけでなく、実際に体験したり、直接質問したりすることが可能です。

 セミナーは今年も充実しており、資生堂の「『ファンデ美容液プロジェクト』から学ぶ、新価値創造マーケティング」や、サントリーウエルネスの「男性化粧品でミドル・シニアを掴む仕掛けとは?」など、昨今のトレンドを押さえた内容となっています。

新進気鋭のブランドが出展しやすい
エリアを新たに設置し挑戦を後押し

 ――新たな取り組みはありますか。

 細野 今展示会では新たな試みとして、特別エリア「First Gallery(ファーストギャラリー)」を設けました。これは、これまで本展示会に出展したことのない企業が出展するエリアで、準備やコスト面での負担を軽減することで新進気鋭のブランドが出展しやすい体制を整えています。

 直近1年以内に新規発表・ラインナップ追加・リブランディングを行ったブランドの出展を推奨しており、10社程度限定での出展を予定しています。新しい挑戦を後押しし、斬新なアイデアや製品を発信する場として活用いただきたいと考えています。

 さらに、展示会のDX化も重要なテーマであると認識しています。これまでは紙の入場証を持参し、会場でアンケートに答えてから入場バッジを受け取る仕組みだったのですが、昨年からは完全Web登録制に変更しました。Web登録制にしたことにより現地での受付が不要となり、来場者はWebで登録した後、入場バッジをプリントアウトし会場でホルダーに入れるだけでスムーズに入場できるようになりました。

 さらに、出展企業が来場者のバッジを読み取るシステムも昨年から導入しました。これにより、名刺交換をしなくても来場者と簡単に情報交換ができるようになり、商談の効率が大幅に向上しました。出展企業や来場者の数が年々増加している中で、スムーズな入場や商談のしやすさは今後も重要視されていくと考えています。

 ――今後の展望についてお聞かせください。

 細野 展示会を通じて化粧品業界全体の発展を促進したいと考えています。単なる商談の場ではなく、業界の未来を切り開くためのプラットフォームとして、出展企業や来場者が新たなビジネスの可能性を見出す場になればと思います。

 特に、グローバル化やデジタル化が進む中で、日本発の価値を世界に広げるきっかけになれば幸いです。

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