昨年(2024年)もまた、円安やエネルギー価格の変動に伴う物価上昇の影響により、家計の負担が続く一年となりました。一方で、国内のヘアカラー市場では特に若い世代の関心が引き続き高まり、経済産業省の統計では2024年1~9月のヘアカラーリング製品出荷額は771億円と前年同期比103%の堅調な成長を見せました。ご自宅でのセルフヘアカラーリング、理美容室でのヘアカラーリングともに順調に推移しており、白髪染め需要のほかブリーチやハイトーンカラーの人気が市場拡大に寄与していますが、ヘアカラーによるトラブルも依然として課題になっています。
ブリーチ剤の使用に伴う健康被害の報告が増えていることもあり、理美容師向けの安全性情報の提供や正しい使用法の啓発活動を強化しました。また、「手袋着用の啓発活動」をさらに推進し、手荒れ予防や作業環境改善に向けた取り組みをこれまで以上に進めています。消費者に対しては、適切な使用方法とともに皮膚アレルギー試験(パッチテスト)の重要性を引き続き周知することでヘアカラーリングをより安心して楽しんでいただける環境づくりに取り組んでおります。
さらに、国内薬事規制への対応や海外規制の情報収集を強化しました。成分表示自主基準の改正に向けた協議や、安全性情報の収集を進め、科学的根拠に基づく適切な情報提供を目指しております。そのほか染毛剤に関する広告表示の調査や、企業の顧客対応担当者を対象にしたヒアリングなど、業界全体での安全性と信頼性向上のため、幅広く情報を集めています。
これらの活動は、ヘアカラーリング製品の利用者の皆様にとって、より安心できる環境を提供する基盤としていきたいと考えております。
「より安全に、安心してヘアカラーリングを楽しめる社会」の実現を目指し、今後も活動をさらに充実させ、消費者と理美容師の皆様からの信頼に応えるため全力を尽くしてまいります。
本年も変わらぬご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
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この記事は週刊粧業 2025年1月1日号 21ページ 掲載
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