年始の能登半島地震は自然災害の猛威として私たちの記憶に新しく、さらに追い打ちをかけるかのような気候変動の猛威もあわせて実感する2024年でした。今なお不自由な生活を余儀なくされている皆様には心よりお見舞い申し上げます。
私たち業界も原材料やエネルギーコストの高止まり、国内情勢の変化や国際経済の不確実性など、依然として課題が山積する状況でした。またSNSによる大きな変化の波は、選挙などにとどまらず私たちの事業活動に考慮すべき変革の兆しのように感じます。更には出生数の低下が止まらないことには重い課題として私ども業界はとらえております。
一方で、サステナビリティの追求と技術革新による社会課題の解決に向けた動きが本格化し、当連合会としても、環境対策と製品の品質向上に向けた標準化に取り組んだ1年となりました。
2025年の重点テーマとして、当連合会は「環境」「標準化」を中心とした更なる業界の技術革新に向けた前進を図ります。
「環境」への取り組みでは、新日衛連環境声明を掲げ、資源循環や脱炭素社会の実現に向けた5つの工業会による活動を進めます。
次に「標準化」では、グローバル市場における日本発の品質基準の公的、国際標準化を目指し、各分野で国際競争力を高め、製品の品質向上に結び付く標準化に努めます。関係省庁や関係団体様との連携、ご指導を頂くことで業界全体として信頼される製品づくりに邁進してまいります。
市場創出と拡大、更なる社会価値の提供の実現に向けて、高齢化社会や女性活躍の推進などにむけた社会的ニーズに応える市場創造に対応して安心・安全な生活環境づくりによる国民の保健衛生の向上に貢献してまいります。
2025年は巳年です。巳は「成長と変革の象徴」とされ、次なる飛躍へと力を蓄える年でもあります。業界全体で力を結集し、未来へと繋がる一歩を踏み出す1年となるよう、全力で取り組む所存です。
皆様におかれましても、2025年が希望に満ちた素晴らしい年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。本年も(一社)日本衛生材料工業連合会への変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
この記事は週刊粧業 2025年1月1日号 18ページ 掲載
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