化粧品ODM/OEM事業とエアゾール製造を行っている日進化学は、生産性の向上、付加価値の創造、グローバル化の推進の3つの領域を強化して持続的な成長を目指している。
グローバル化の推進では、2024年1月に子会社化したマレーシアの化粧品OEM会社とのシナジー創出を図っていく考えで、髙田寛社長は「日系企業のASEAN市場開拓の製造拠点としての役割を果たしていきたい」と話している。
――2025年3月期の着地見込みは。
髙田 今期の売上は厳しめに見ていたが、ヒット商品に恵まれて落ち込み分を最小限に抑えることができた。利益は工場運営費や人件費、システム経費などの高騰で厳しい1年になった。
収益性向上に向けては、成長戦略に掲げる「生産性向上」「付加価値創造」「グローバル化」に「経費削減」「価格転嫁」を加えた5つの項目を推進していく。
――生産性向上に向けた投資策は。
髙田 国内3工場で量と質の両方を重視した投資を進める。橋本工場は今秋、5t真空乳化釜を1基増やして調合キャパシティを拡大する。
近年シャンプーやボディソープなどを中心にパーソナルケア製品はテストマーケティングの導入から詰替用の大容量化、調合プロセスの複雑化などが進行し、生産効率が下がってきていた。量産型から試作型まで柔軟に対応できる体制を再整備する。
和歌山工場は今年に入り、受注が好調なチューブの生産ラインを増設した。春頃から生産ラインの単純作業を省人化ロボットへの切り替えも進める。生産性の向上や業務の効率化を図り、工場で働く魅力度を高めていく。
――グローバル化の推進では、マレーシア化粧品OEMのBodibasixs Manufacturing Sdn Bhd(以下、BSX社)とのシナジー創出をポイントに挙げています。
髙田 BSX社はISO9001、ISO22716の認証を取得しており、ASEANでのブランドの信頼獲得に必要なハラール認証についてもマレーシア・JAKIMとインドネシア・MUIのライセンスを得ている。日系企業のASEAN市場開拓をサポートする拠点にしていきたい。
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この記事は週刊粧業 2025年2月24日号 13ページ 掲載
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