アンズコーポレーションのODM事業部は、エビデンスに基づく、高機能スキンケアの開発・提案が好調で、2025年2月期も増収で着地する見込みだ。
山田昌良社長は「ODMの質的向上を重視し、付加価値の高い仕事を優先して取り組めるようになってきている」と社員や組織の成長を好調の要因に挙げている。
――業績好調が続いていますが、昨今の化粧品市場をどう見ていますか。
山田 韓国コスメなどの人気トレンドに引っ張られる形で新興企業が増え、ODM市場は成長しているが、ヒットしているのは一部のブランドにとどまり、リピートに課題を残しているブランドは少なくない。
今後、価格競争による低価格化が進行するにつれて、苦戦するODMクライアントが増えてくる可能性がある。ODMでは、リピートやLTVを意識した製品開発と、クライアントのビジネススキームに準じた提案・サポートが求められてくると思う。
当社は、国内化粧品市場が成熟化から縮小化に進むことを前提に、付加価値の高い仕事に競争力を求めていくことを重視し、開発と営業の双方で量的拡大よりも質的向上を優先した取り組みを継続してきた。
今期はクライアントとの関係性が深化してきたことが実感できている。
――質的向上の取り組みとは具体的に。
山田 質的向上の主要分野として、処方化技術、処方化を支える生産技術、営業提案力、情報開発力の4つの領域でそれぞれ付加価値や独自性を高めることに力を注いでいる。4つの領域を育成し、当社の強みであるエビデンスに基づく、一貫性のあるブランド開発を強化し、ODMの競争力を高めていく。
特に国内市場で低迷している中価格帯スキンケア市場を成長領域に開発・提案を進めている。独自の3D皮膚モデルを用いて、高機能スキンケアとクリーンビューティ対応処方のバリエーションを増やしていく。
――成長持続に向けた今後の投資策は。
山田 評価技術の充実、新規設備の導入を促進する。また、情報開発や新市場創造への投資を増やしていく。アライアンスによる海外展開も引き続き進めていく。
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この記事は週刊粧業 2025年2月24日号 12ページ 掲載
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