化粧品容器メーカーの三葵コーポレーションは、主力のコンパクト容器で、若い世代を中心に人気が高まっているミニサイズコスメの企画に対応する新型容器を開発した。持ち運びやすい・使いやすいサイズ感で、バイオマスPETやケミカルリサイクルPETなど環境に配慮した素材を選択することができる。
出展する「CITE JAPAN 2025」では、「SANKI」ブランドから、アイカラー、アイブロー、フェースカラー向けのミニコンパクトとミニルースパウダー容器を初展示する。また、スキンケア容器では、新しい機構・仕様の容器開発に挑戦しており、展示ブースではサンプル展示して顧客の反応をうかがう。
展示会出展に向けて、近純平社長は「常に新しい提案を行っている容器会社として認識してもらえるような展示会にしたい」と話した。
同社は、自社工場でコンパクト容器とボトル容器の開発から製造までの一貫生産体制を強みに、顧客のニーズに合った容器の提案を行っている。工場は、コロナ禍からのメーク需要の回復で受注拡大が続いていることから、「増産に向けた設備投資を行い、納期対応を強化している。今後もQCDの向上に向けた設備の増強を計画している」(近社長)という。新たに成型機の増設や金型の増面も予定している。
設備投資とともに、新型容器の開発も強化する。今回の新型容器の開発では、生活者のライフスタイルの変化に着目し、使いやすいサイズ感を重視した。
近年、キャッシュレス決済の普及もあり、ファッション性を重視した小さめのバッグが若い世代を中心に人気を集めている。それにともない、コスメ選びも小さめのバッグやポーチに入るサイズ感を重視する傾向が見られる。また、トレンドの情報拡散力が速まり、たくさんの色を試したいなどのニーズの高まりから、容器のサイズ感は商品購入時のポイントになってきている。さらに、エシカル消費の広がりからもミニサイズの需要拡大が期待できる。
開発したアイカラー・アイブロー、フェースカラー向けのミニコンパクトは、アプリケーターの保管スペースを敢えてなくしてミニマム設計にした。6色使える専用の中皿も開発した。
ミニルースパウダー容器の中蓋は、メッシュタイプとPP穴あきタイプの2通りを用意している。加飾も含めてロット3000からの小ロットニーズに対応し限定品などにも適した容器として提案していく。
同社は2022年10月の新経営体制以降、環境配慮型容器の開発を加速させ、新型容器は全て環境に配慮したPET樹脂を使用している。
近社長は「環境に配慮した製品づくりに取り組む企業としてまい進していく」と話す。5月初旬には自社ホームページのリニューアルに合わせて、紙製カタログから電子カタログへ完全移行している。ここで紹介した新型容器は電子カタログでも確認できる。
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この記事は週刊粧業 2025年5月12日号 20ページ 掲載
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