天真堂、「通販で売れる化粧品」の提案で顧客企業を支援

週刊粧業 2016年11月7日号 5ページ

カンタンに言うと

天真堂、「通販で売れる化粧品」の提案で顧客企業を支援
 医薬部外品を中心に化粧品OEMを展開している天真堂は、2008年2月に児玉和之社長が就任し、共存共栄を掲げる経営理念のもと、化粧品OEM業界の慣例や常識にとらわれることなく、通販メーカーを主とした顧客企業の成長をサポートする仕組みづくりに注力している。

 同社の代名詞とも言える「医薬部外品を1週間で納品できる」はその最たる例で、「医薬部外品は最短でも開発から承認まで1年はかかる」という固定観念にとらわれず、医薬部外品として既に承認済みの自社商品(ソヴール)のバルクを顧客企業に提供し、圧倒的な開発スピードを持つ全く新しい医薬部外品OEMを2010年より展開している。

 「1週間という短納期化を目指すうえで、最も大きなハードルになったのが『容器』だった。製造と容器の工場を持たないファブレスメーカーである我々だが、効能・効果を謳える医薬部外品を短納期で提供することは必ず世の中の役に立つという信念があり、独自に試行錯誤を重ねた末、スキンケアで使用するジャー容器をカートリッジ式に工夫することで短納期化が実現し、それがお客様にとっても容器代のコストカットというメリットにつながった」(児玉社長)

 このカートリッジ式容器には、自社通販で数々のヒット商品を企画し、単品リピート通販ビジネスで培ってきた同社のノウハウが活かされており、「パウチのような詰替タイプだと手間がかかって面倒だが、カートリッジはそれに比べて簡単に交換できる。さらにスキンケア容器としては珍しく、本体に鏡が付いているのでお手入れがしやすい」(児玉社長)点が特徴だという。

 同社ではこうしたユーザーの使いやすさという視点だけでなく、配送効率の向上も実現するため、配送会社と共同事業で「コネクトハピネス便(以下CH便)」を開始する。

 1回目の配送は通常の宅配便とし、2回目はCH便での配送となる。CH便では、購入者が在宅時には直接手渡しで配達する一方、不在時にネックとなる再配達をなくすため、営業所に戻さず購入者の自宅ポストへ投函する。その実現のため、2回目から配送されるカートリッジの厚さをポストインが可能な27 mmに設計した。

 また、事前に購入者への了承と、アプリとの連動でプッシュ通知がなされるため、販売者、購入者双方にメリットがある。児玉社長によると、「通販では1個の商品を届けるのに、2.8回の配送が必要で、不在に起因する商品キャンセル率が10%に達する」といい、こうした現状に対してCH便を導入することによって顧客企業の通販ビジネスを強力にサポートしていく。

 「通販では単純にいい化粧品が売れるのではなく、ニキビやデオドラントなどコンプレックス商材が売りやすい。カートリッジ式であれば、そういった商材でも容器外観のデザイン性も損なわず、機能性も両立できる。容器1つをここまで徹底して考えなければ、通販で売れる商品には決してならないし、こうしたところまでお客様のビジネスをサポートができるのは同業他社にない当社ならではの強みだといえる」(児玉社長)
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