化粧品業界新規参入勢を
成功に導く提案力に自負
――代名詞的な宣伝文句 「100個から作ります」 を可能にする事業構造を教えてください。
笹山 セントラル・コーポレーションは化粧品を売りたい企業と製造者を企画・立案でつなぐサポート企業として展開している。 化粧品ビジネスのコーディネーターだと思っている。
会社を立ち上げた31年前、 委託先にしたい工場へ 「これからは (初回ロットを) 100個で作りましょうよ」 と打診したところ、 社長からひと言 「馬鹿」 と叱責された。 「アホか若造」 と取り会ってもらえなかったのが当時だった。
ゼロから開発した化粧品が100個の納品で完結しては工場さんに損が発生してしまう。 一時的に損をしても、 その後のリピートオーダーがあるから関係性を継続できる。実際、 現状のお得意さまは長いところで18年のお付き合いを重ねる企業がある。
――事業経験がない新規参入者を、 どんな方法で成功へ導きますか。
笹山 まず掌握したいのは 「どこに売り込みますか」 という顧客ターゲットで、 次いで 「どんな販売方法を考えているか」 を聞き出す。 そこからようやく商品イメージについて触れていく。 ただ、 これらに明確な説明を返せる相手さんは非常に少ない。 言い換えると、 これらに具体的な回答ができる人は既に販路を持っているということ。
私は非常に多くのケーススタディを持っている。 少ないロットで多くの企業と関わってきたことから、 それはさまざまな種類のケースや環境を経験してきた結果として、 提案の精度を高めることができた。 失敗を回避するノウハウがある。
――そうした企業力の反映として現在の業績について聞かせてください。
笹山 2010年7月 (8月決算) までの累計が約4億3000万円で、8月の単月が4500万円だった。トータルで前期売上高の売上高は4億8000万円くらいだと思う。当社は10人でやっている小さな会社だが、純利益は1億円を確保したと思う。前々期は2億8800万円だった。
最近は新規取引先が増えている。取引高が大きい顧客を増やすよりも、小さな数字で多くの企業と取引することが安定経営の鍵だと思っている。
この記事は週刊粧業 掲載
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