コロナ禍で2020年に急増した、中国eコマース(Tmall/Taobao)のスキンケア売上が2021年にはやや減少傾向をを見せた。しかし、このような傾向の中でも急成長したブランドや成長を見せた製品群は存在する。
メジャーコマースのビッグデータAI分析で現れた2021年中国eコマース(Tmall/Taobao)のスキンケアマーケットのライジングデータを基に2022年に注目すべき3つの流れを紹介する。
1.敏感肌ソリューション3.0
・天然成分の低刺激から皮膚学級の早いリペアへ変化
コロナ以降、全般的に敏感肌に対する興味や需要がより大きくなっている。
メジャーコマースのデータベースでは、コロナ禍で爆発的に増加した中国eコマースでのスキンケア売上が全般的に低調な推移を見せている中、ダーマスキンケアブランドのスキンケア売上比率が継続的に増加傾向を示している。
ダーマブランド以外にも中国国内で「医研创(病院と一緒にスキンケア製品を開発)」「皮肤学级护肤(皮膚学級スキンケア)」というコンセプトが流行るにつれ、より専門的な製品に対する需要が高まっている。敏感肌訴求のために無添加、温泉水等、成分の安全性を掲げ、食物成分の低刺激を強調することが一般的であったが、最近は特許成分と先端技術によるリペア効能の高さを強調する傾向を見せている。
2.オイルでスキンケア(以油养肤)
・中国ローカルブランドのエッセンスオイル急成長とオイルでスキンケア関連製品群の拡散
オイルで肌をケアするコンセプトは、ソーシャルプラットフォームにて中国の消費者が一番多くアピールするスキンケア方法の1つである。
オイル関連製品群はフェイシャルクレンジング、フェイシャルスキンケアからボディーケアまで拡張されており、特に2020年第3四半期以降、オイルクレンジングとエッセンスオイルが爆発的な成長を見せた。中国エッセンスオイル市場は中国ローカルブランドである、LAN、PMPM、Forest Cabin、Zhubenなどがそれぞれ前年対比200%以上成長しながらエッセンスオイル市場の成長を牽引している。
3.チャンスある市場、クリーンビューティー
・中国消費者のクリーンビューティー意識とクリーンビューティーと近いコンセプトのローカルブランドの急成長
過去2年間の中国ソーシャルメディアでは「クリーンビューティー」の投稿数が増加傾向を見せている。中国消費者は「クリーンビューティー」を#无添加(NO Additives)、#小众(Niche)、#天然(Natural)と紐付かせている。
いくつかのグローバルクリーンビューティーブランドは既にTmallにフラッグシップストアを構築しており、日本のブランドTatchaとアメリカのブランドTata Harperの2021年1~5月の売上額は前年度同一期間対比で高い成長率を見せた。海外ブランドに対する動物実験免除等、現地市場規制が緩和されるにつれ、中国消費者は欧米ブランドが導入したクリーンビューティーブランド概念に対する教育と開放性が高まると期待している。
一方、中国ローカルブランドのうち、クリーンビューティーに近いコンセプトを展開しているブランドが猛スピードで成長している。代表的なブランドとしては、PMPM、AOEOで、これらのブランドの売上は前年同期対比250%以上急成長しており、クリーンビューティー市場の潜在力の高さを示す結果となった。
記事提供:MeasureCommerce(メジャーコマース)
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現在Unilever、AMOREPACIFIC、Johnson&Johnson等のグローバルブランドと日、中、韓の中小企業を対象にサービスを提供中。
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