パウダーファンデーションを中心に化粧品OEM事業を展開している佳香園は、2005年に化粧品販売業の業態が変わり、他業種からの参入がしやすい環境になり、1000個未満での依頼が増えてきたため、小ロットよりもさらに少ない極小ロットにも対応し、業績を拡大している。
「近年、極小ロットでの依頼が増えてきている。他社で断られたお客様が頼って来られるので何とか力になりたい。しっかりとリクエストに対応することで業績も伸び、お客様にも喜んでいただいている」(小石秀一社長)
実際、エステティックサロンなど新規客からの依頼が増え、それに比例して取引先企業も年々増加傾向にあるという。
「3~4店舗で展開するサロンがオリジナル化粧品をつくる際に1000個からの注文は出しにくい。他社では、小ロットと謳っていても1000個からの注文受付が多い中、当社では500個でも対応している」(小石社長)
また同社では、大手OEMとは一線を画すため、開発から納期までの時間を短縮することを重視している。
組織については営業部を設けず、研究員自らが営業活動を実施。直接打ち合わせに赴き、顧客の要望や質問に対応することにより、要望が商品に反映されやすく、スピーディーな対応が可能になるため、時間的なロスを抑えることにつながっているという。
さらに、こうした取り組みが、最終的に顧客満足度につながっているのかについても追跡調査を実施。極小ロットや短納期などの同社が強みとする「柔軟な対応」への支持が高いといい、最初は500個だった依頼が、1000個あるいは3000個にもなるケースも少なくないという。
今後もこうした柔軟な対応を継続し、新規参入企業のサポートの強化と新規獲得を目指す。
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この記事は週刊粧業 掲載
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