日本ゼトックは、主力のOEM事業での企画提案力の強化に向け、薬用歯ミガキ剤を中心とした医薬品の研究開発を推進しながら、グローバル展開を視野に入れた自社オリジナル製品の企画開発にも力を注いでいる。自社オリジナルでは、オーラル・スキンケアに続き、今春はネイルケア商品を新たに開発し、パーツケア市場に参入した。
2012年5月期決算を間近に控え、杉山眞次取締役は「新工場での生産に関するノウハウも増え、合理化・効率化が図れるようになってきた。OEM製品では受注先の高機能歯ミガキが好調に推移し、売上高も前年比約10%増で落ち着く見込み」と話した。
好調のOEMでは近年、最終製品として提案する機会が増え、シーズの調査・研究や市場調査が欠かせないという。同社も積極的に投資をしており、昨年は、歯ミガキ剤では国内初となる成分を配合した製品を開発。今年は団塊世代の「アクティブシニア」層に着目し、開発を進めている。
「当社の強みはニッチな市場を見出し、それにマッチした処方・製品の開発をすること。今後は自社製品の開発・販売機能の構築・育成により、OEMの企画力の向上につなげていきたい」(杉山氏)
また今春、上海に現地法人を立ち上げた同社は、歯周病ケアとホワイトニングに着目した自社オリジナル歯ミガキ「Zettoc」2品を含む3商品を発売し、中国市場に参入した。中国では「まずはオーラルケア意識を高める活動が重要」と捉え、現在は店頭サンプリングを行い、付加価値歯ミガキへの理解を深める活動に力を注いでいる。6月には「子ども用」をラインナップに加え、シリーズ展開していく。
この記事は週刊粧業 掲載
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