資生堂は、米国事業基盤のさらなる強化に向け、2012年から2014年にかけ、米国を拠点とする子会社を横断した北米事業のバックオフィス機能の統合と、物流インフラの整備・統合、事業譲渡による子会社の組織統合を行う。これらの取り組みにより、同市場における事業と経営の効率化を図るとともに、グループ全体でよりフレキシブルな戦略投資を行っていく。また、組織やブランドを横断した組織再編を通じ、世界最大の化粧品市場である米国にて、資生堂グループとしての競争力を高める。
今回の米国における組織再編は、同社グループ全体で取り組んでいる抜本的なコスト構造改革の一環として行われる。今後も、エリアや市場特性に応じた最適な機能や組織の見直しを図り、グローバルにおける競争力強化に向けた構造改革を、着手可能な領域から確実に進めていく。
米国を拠点とする子会社の経営の効率化のために、法務、人事、財務の3つの機能について統合を行う。バックオフィスの機能統合は、米州地域の持株会社でありグローバルブランド「SHISEIDO」をはじめとする化粧品等の販売・マーケティングを行うSAC(資生堂アメリカズコーポレーション、本店所在地:米国デラウェア州)、米国ミネラルメークアップの分野で圧倒的な支持を集めるBE(ベアエッセンシャル社、本店所在地:米国デラウェア州)、化粧品等の製造を行う生産拠点のSAI(資生堂アメリカインコーポレーテッド、本店所在地:米国ニューヨーク州)の3社が対象となる。
BEと資生堂がそれぞれこれまで培ってきた米国内での物流におけるノウハウや経験を共有し、効率化を図ることで、物流シナジーを創出し、重要市場である米国における物流基盤を強化していく。
BEは、QVCをはじめとするテレビショッピングなどのダイレクトマーケティングと、デパートや直営店舗などでの小売販売を組み合わせた独自のビジネスモデルで急成長した。オハイオ州コロンバス市に広大な物流センターを所有し、飛躍的成長を物流の面から支えてきた。米国中西部、五大湖周辺に位置し、米国全土、カナダへのアクセスがよいことから、世界的な製造業の物流センターと多数の運送業者が集積し、経験豊かな人材を確保しやすいという利点がある。
米国の生産拠点のひとつであるSAIの事業を、販売・マーケティングとバックオフィス機能をもつSACに譲渡し、組織統合を行う。生産から販売までを自己完結するバリューチェーンを構築し、経営資源のさらなる集中を進めていく。
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