テクノエイト、ケミカルフリーなナノ粒子製造装置「NAZEnano」を開発

　テクノエイトはこのほど、ケミカルフリーでナノ粒子を製造する製法として、トルネードソニック製法の開発に業界で初めて成功した。

　トルネードソニック製法とは、超音波発振技術と精密高速回転機構のハイブリッド技術。ナノ化の例としては、高純度リン脂質（ＭＣ―8080（ＤＳＰＣ））の１％水溶液50ccから５分以内に100nm以下のナノ粒子を作成できることを確認し、測定の結果、シャープで安定した粒度分布が得られた。

　トルネードソニック製法は、ケミカルフリーで安全なナノ粒子の製造を、短時間で安価に行うことができる特徴を持つ。また、高い再現性が得られるため、量産へのアプローチが容易で、高粘度・粉末などの試料液の処理も１工程で済む。製造後は、ソノプローブと容器を洗浄するだけの簡単設計も同品の魅力の一つだ。

　同社はそのトルネードソニック技術を組込んだナノ粒子製造装置「ＮＡＺＥｎａｎｏ」を開発し、2013秋より化粧品・医薬品のメーカー・OEMへの提案を開始。10月30～11月１日の３日間、東京ビッグサイト西ホールで開催された中小企業ビジネス・マッチングイベント「中小企業総合展」へも出展し、「ＮＡＺＥｎａｎｏ」の認知拡大とともに、自社開発の技術力をアピールした。

　開発者の松本叡社長は「再現性に優れており、諸条件が同じであれば、ほぼ同じ粒度分布のナノ粒子が作成できる。量産化へのアプローチも容易に行えるので、ユーザー様独自の処理技術を創出し、オリジナリティを見出す商品開発に活かしてもらいたい」と「ＮＡＺＥｎａｎｏ」の魅力について語った。