台湾は、ヒノキの生命線。
日本は台湾統治時代、統治国として台湾に国立大学を建学し、同じ統治地の朝鮮にも「京城帝国大学」を設立することにより、統治地域の教育水準の向上に力を注ぎました。こうした過去の経緯から、野副鐡男博士の手によって、台湾ヒノキの成分ヒノキチオールが発見されました。
「台湾の独立を断固阻止する。武力をもってしても、台湾独立を阻む」といった習近平氏の発言がありますが、香港で示された「一国二制度」がいかに欺瞞に満ちたものか。何としても台湾「国」の独立は守らなければならないのです。
永山英樹氏の著書「日本の運命は台湾にあり」どころではなく、「ヒノキの運命は台湾にあり」。
昨年度は、東京理科大学の中に、肌粧品創薬研究所のプロジェクトが、田沼靖一教授のもとスタートしました。同研究所のテーマの一つとして、ヒノキチオールの効果と評価をベースに野副博士が進められたトロポロンの研究をさらに推し進め、台湾大学のトロポロン研究者との共同研究を進めていくべきではないかと考えています。
先日、中曽根康弘先生から、「尊縁・随縁」という書を拝受しました。
こうした国同士や研究の連携もまさに「尊縁・随縁」だと思います。いかに、この言葉の意味が深く、企業哲学、人間哲学として守っていくべきだと。今までも多くの方々とのご縁の上に、企業も人生も成り立ってきたと思っていましたが、改めてその思いを強くしました。
人や物、事との偶然も偶然ではないのか、偶然の神様の中には、良い偶然の神様がおられるのではないかと、ふと思います。縁に恵まれるという言葉がありますが、縁に恵まれても運に恵まれなければならず、振り返ってみると縁の良し悪しは、一見偶然のように思えるのですが、偶然とは言い切れない、まさに天運があるのかと思います。
先日、カナダへオーロラを見に行く機会がありましたが、その折も、磁気嵐(同クラスの発生は4年に一度程度)のおかげで、夢想だにしていなかった天運に恵まれました。広大な空に渦巻くオーロラを見ることができたのですからまさに天運です。
40年前に出会った「北海道ワイン」も「尊縁・随縁」そのものではないかと思います。
当時は、「北海道でワインが造れるのか」と皆様からあまり高い評価は得られませんでしたが、北海道ワインの嶌村会長の「北海道でワインを造りたい」という情熱がにじみ出る味に惹かれ、長年、北海道ワインを多くの方に味わっていただきました。
近年の地球温暖化の影響もあってか、今や北海道ワインは、誠に高い評価を得ており、早くから北海道ワインを応援してきた者としては、鼻の高い思いです。
これまた天運とともに、「尊縁・隨縁」。これからも、この言葉を守り続けていく思いに溢れています。