エフシー中央薬理研究所、今期は「サステナブル」に注力

週刊粧業 2020年8月31日号 10ページ

エフシー中央薬理研究所、今期は「サステナブル」に注力
 無農薬栽培の自然素材をベースにしたスキンケアに強みを持つエフシー中央薬理研究所は、新型コロナウイルス感染拡大によりメーク関連の受注が多少伸び悩んだものの、主軸であるスキンケアのリピート受注が堅調に推移し、前期(2020年6月期)は前年並みで着地した。

 同社では、クライアント企業からの高い品質要求レベルに応えるべく、「ISO9001:2015」を取得しているが、今年7月に更新審査を終え、工程プロセスの管理や記録を残すことを徹底して行う体制を整えたことで、ヒューマンエラーが軽減され、信頼性向上に一役買っている。

 「昨年より製造現場においてパートを含めた全従業員を対象に改善提案の募集を開始し、優秀な提案には社長賞などを授与する取り組みを進めている。すでにいくつかの経費削減や生産性向上につながる意見が寄せられている」(丸山友成東京営業所 開発・薬事室課長)

 また、昨年3月より本格稼働を開始した新コンピューターシステムは、クライアントへの迅速な対応に加え、部署間の円滑な連携による軽度なミスの減少といったように、様々な領域に波及効果をもたらしている。

 コロナ禍では、マスク着用の常態化でメークアップ関連の需要が落ち込むなど、市場のトレンドが急激に変化していることから、この先どのような製品の需要が高まるかを見定め、注力すべき製品のピックアップを進めている。

 「アルコール消毒液の需要が高まる中、ハンドクリームの提案を行い、すでに数社で製品化につながっている。今後は、マスク着用の常態化を踏まえたアイメーク、ベースメークの開発に取り組み、メークカテゴリーを伸ばしていきたい」(相川功一東京営業所長)

 昨年11月には、新規問い合わせの増加や優秀な人材の確保を目的にHPをリニューアルした。

 具体的には、問い合わせ時にニーズの高い自社の特徴や取扱製品、企画開発、品質管理、製造設備の概要についてわかりやすく説明する個別ページを設け、かつスムーズな問い合わせに結びつけられるよう導線をすっきりさせるとともに、複数の社員の声をインタビューとして掲載し採用情報コーナーを充実させた。

 今期は、コロナ禍で化粧品市場はメークアップを中心に大幅な落ち込みが予想されるが、「リニューアルしたHPを起点に新規の問い合わせを着実に受注につなげるとともに、少量多品種生産で小回りが利く自社の強みを活かし、クライアントを増やしていく」(相川氏)ことで前年以上の実績を目指す。

 また、「自然派」という強みをさらに強化すべく、サステナブルにも注力していく。
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