資生堂、米国スキンケアブランドを買収

粧業日報 2024年1月15日号 2ページ

カンタンに言うと

  • 皮膚科医から誕生した「Dr. Dennis Gross Skincare」を取得
資生堂、米国スキンケアブランドを買収
 資生堂は、プレステージスキンケアのポートフォリオ強化と米州事業の成長性・収益性拡大に向け、皮膚科学をベースとしたプレステージスキンケアブランド 「Dr. Dennis Gross Skincare」を有するDDG Skincare Holdings LLC(本社=米国、ニューヨーク州)を買収することを決定し、2023年12月22日に最終契約を締結した。

 「Dr. Dennis Gross Skincare」は、皮膚科医であるデニス・グロス博士とその妻キャリー・グロス氏により、2000年、米国ニューヨークで誕生したクリニカルスキンケアブランド。「健康的な肌の実現により、全世界のすべての人々の生活に変化をもたらすこと」をミッションとして掲げている。

 象徴商品「Alpha Beta デイリー ピール」を通じて、日常的に自宅でピーリングできる新たな美容習慣を提案し、美容業界に革新をもたらした。特別な処方とシンプルな使用方法で、多くの美容愛好者からの支持を獲得している。同ブランドは デニス・グロス博士の皮膚科学の知見に基づいた処方を組み合わせ、さまざまな悩みに対応する自宅使用を基本とした製品を提供している。

 同社では、「皮膚科医などの専門家などが開発に関与・監修した化粧品」の市場がグローバルで大きな成長が期待される中、今後、さらに大きな需要ポテンシャルが見込まれる米国で、新たな皮膚科学ブランドをポートフォリオに加えることにより、「SHISEIDO」や「クレ・ド・ポー ボーテ」とともに、主力であるプレステージスキンケア事業の強化を加速させていく。また、米国にとどまらず、他の地域でも今後拡大が期待されることから、同社のプレステージスキンケアブランドの主力を担うブランドへと成長させていく。

 さらに、これまでの構造改革を経て、収益基盤が強化された米州事業に、収益性が高い「Dr. Dennis Gross Skincare」を加えることで成長性・収益性の拡大を図り、結果として一部地域への依存から脱却した適正な地域ポートフォリオへの転換を目指す。
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