カネボウ化粧品は、1961年の香港進出を皮切りに海外事業展開を開始した。1965年には欧州で発売する商品の薬事関係や情報収集を担うパリ研究所を設立、海外に子会社9社を設け、現在の海外展開国は55カ国・地域(欧州・中東・アフリカなど43カ国、アジア12カ国・地域)に及ぶ。
1970年に誕生したコーセーのハイプレステージブランド「コスメデコルテ」は現在、同社の重点グローバルブランドの1つとして、日本を含む世界12の国と地域(中国・香港・台湾・韓国・シンガポール・タイ・マレーシア・イギリス・イタリア・アメリカ・カナダ)で展開している。
マンダムは、男性用化粧品ブランド「ギャツビー」を軸にグローバル展開を進めており、海外売上比率が全体の約4割を占める。
1965年にハワイでの販売から海外展開をスタートしたナリス化粧品は、現在までにASEANを中心に10カ国以上に展開し、各国での市場開拓を進めている。
ACROは、「THREE」の1号店を2013年にタイに出店して以降、海外では台湾、インドネシア、マレーシア、香港、シンガポール、韓国へ34店舗、POP UPショップを含めると38店舗を展開している。
セルフ販売化粧品の古参として支持基盤を確立してきた伊勢半では、取り組み開始が1966年と50年超の歴史があるアウトバンド戦略がここへ来て活気を帯びている。
Dear Lauraでは、柱の1つであるネール製品が船積みの際に危険物扱いになり、輸出の間口が狭いことから、国際部に商社機能を持たせて他社製品の輸出も積極的に手がけている。
ハリウッド化粧品のグループ企業として、まつ毛美容液の「ラッシュセラムEX」をはじめとする目元に特化したアイテムを展開しているアヴァンセは、2009年に八木奨二社長が代表に就任して以降、アジアを中心に海外進出を推し進めてきた。
第一三共ヘルスケアが展開する低刺激洗浄料ブランド「ミノン」は、敏感肌という言葉や概念が一般的でなかった1973年に、「化粧品アレルギーによる肌トラブルをなくしたい」という想いで山之内製薬(当時)が市場導入したブランドで、敏感肌化粧品のパイオニア的存在として今もなおロングセラーを続けている。
化粧品ブランド「Shiro」を展開しているローレルは、ブランド立ち上げ時から海外展開を将来ビジョンとして掲げ、2016年10月にロンドン・チェルシー地区のキングスロードに海外1号店をオープンし、さらに、昨年は同じくロンドン市内に2店舗(モンマスストリート・セントクリストファーズプレイス)を出店した。
ハラル認証取得化粧品「桃姫」を販売しているPBJでは、台湾やシンガポール、マレーシア、インドネシアで商品を展開しており、特にマレーシアやインドネシアは自分たちで展開を行っている。
2010年11月の設立で独自の「HANA ORGANIC」を商材に通信販売事業を展開している えそらフォレストでは、ここへ来て海外を主戦場にしている中間業者からの取扱オファーが増加しているほか、また外国のオーガニックセレクトショップ各店から製品仕入の打診があるなど、アウトバウンド事業の萌芽となりそうな声が届き始めている。
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