ポーラ化成工業は、バラ科のアロニアベリー(学名: Aroniamelanocarpa)のヒト摂取試験を行い、アロニアベリーエキス(1日あたり生果実18g相当)を12週間摂取することで、皮下脂肪面積(腹部CTにより測定)を減少させることを確認した。この研究成果を活かした製品を、グループ企業のオルビスから、1日あたり生果実18g相当(従来サプリメントの3倍濃縮)のアロニアベリーエキスを配合したサプリメントとして12月に発売する。
同社では、アロニアベリーの機能性に着目し、新たな機能性食品素材としての研究を進めてきた。今回は1日あたり、生のアロニアベリー18g相当量のエキスを12週間摂取することで皮下脂肪面積が減少することを明らかにした。
またこの作用機序を明らかにするため、培養白色脂肪細胞中のUCP1(熱産生タンパク質)発現量を解析したところ、アロニアベリーは用量依存的にUCP1の発現量を増加させることを確認した。
このことからアロニアベリーはUCP1により脂肪を熱に変換する機能をもつ褐色脂肪細胞だけでなく、脂肪燃焼機能をもたない白色脂肪細胞でもUCP1の発現量を増やすことで、体内で脂肪を熱に変換しやすくし、皮下脂肪の減少を促すことが示唆される。またアロニアベリーには、多くの女性が年齢とともにつきやすく、落ちにくいと感じる皮下脂肪にアプローチし、お腹周りをすっきりさせるサポートができることが期待されるという。
同社ではこの研究成果を、10月11日から12日に京都市にて開催された第33回日本肥満学会にて発表している。