清長、配送や梱包も商品購入の決め手に

週刊粧業 2022年10月24日号 4ページ

清長、配送や梱包も商品購入の決め手に
 コロナ禍の長期化で、化粧品業界はEC事業への強化やD2C・P2Cブランドが台頭している。一方、リアル店舗業態ではライフスタイル提案型店舗の増加などでコスメを扱う業態の多様化が進み、デジタルとリアルの双方で物流機能の課題が顕在化したことで、物流アウトソーシングサービスが注目を集めている。

 そのような化粧品業界が直面している物流課題に対し、3PL・物流代行サービスを行う清長(本社=東京)は、化粧品に特化した物流アウトソーシングサービス「LOGI/PREMIUM COSMEロジプレミアム コスメ」を今春より立ち上げている。

 清長は1978年創業で、千葉県(柏市・野田市)と茨城県(つくばみらい市)に9つのセンターを構え、多品種・少量物流に対応する物流ネットワークを構築している。

 EC事業者向けのカスタマイズ物流サービス「ロジプレミアム物流」を提供する中で、「化粧品製造業許可」「医薬部外品製造業許可」を取得していることから、化粧品卸や化粧品販売会社との取引件数が増えてきたという。

 物流事業本部・営業部ロジプレミアム担当の永田大地氏は、「コロナ前からCS(顧客満足度)やLTV(生涯顧客価値)の向上に向けた取り組みとして、物流機能の強化や物流品質の向上を目的とした相談や問い合わせは増えていた」と話す。EC・D2Cブランドの中には、配送スピードや梱包方法に関するレビュー評価が低く、物流品質が一因で売上が伸び悩んでいることも珍しくないという。

 「コロナ禍に入って、生活者がECで化粧品を購入する頻度が高まったことで、物流品質の意識はさらに上がった印象がある。また、顧客との接点拡大を目的にECと卸、ECと店舗などマルチチャネル化戦略を推進する企業も増え、それにともない、物流業務の効率化に関する相談も増えてきている」(永田氏)

 「ロジプレミアム コスメ」は、化粧品物流に関する共通の課題・悩みから、企業別の要望までワンストップで対応するソリューション型の物流サービス。EC・D2Cでは顧客満足やLTVの向上を目的に導入する事例が増えており、卸販売や直営店の展開など販路拡大のサポートも行っている。

 「物流品質の向上には、クライアントとの情報共有が重要になるため、当社では、クライアント毎に専任の担当者をつけ、週1回のペースで定例ミーティングを取り入れている。SNSを活用した販促など販売計画や事業計画に合わせた出荷・配送への対応で、クライアントのCRMの向上に貢献できる」(永田氏)

 「ロジプレミアム コスメ」は、化粧品会社が掲げるSDGs達成目標にも対応する。「エネルギー・気候・CO排出削減」「環境負荷の少ない資材・梱包材」「女性の活躍できる社会の構築」の3つの領域でSDGs達成への取り組みをサポートしていく。
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