ナリス、モリンガに乳頭突起の平坦化改善効果を確認

訪販ジャーナル 2023年11月20日号 8ページ

ナリス、モリンガに乳頭突起の平坦化改善効果を確認
 ナリス化粧品は、皮膚の性状と肌の内部構造の関係を研究する中で、表皮と真皮の間に存在する真皮の乳頭突起(乳頭突起)に類似する構造を持つ培養皮膚モデルを作ることに成功した。

 また、その皮膚モデルを研究することにより、突起が形成される途中の段階における表皮細胞の収縮と収縮を制御する因子であるMMP-9の重要性が示された。

 さらに、MMP-9を増やす成分として発見した「モリンガ種子」に、表皮細胞の収縮を促進させ、乳頭突起の加齢による平坦化を改善する効果を確認した。

 凹凸の乳頭突起は、加齢によって凹凸が浅くなり、減少・平坦化してしまうことが知られていたが、同社は2014年、この乳頭突起の数や構造が肌の水分量や色・シワ等の皮膚の性状と関係することを報告している。その後、乳頭突起の数や構造の制御により皮膚の状態を若々しく保つ研究を進めてきたが、乳頭突起が形成されるメカニズムが解明されていないことで、その制御の根幹の解明には到達していなかった。

 こうした中、皮膚以外の臓器の研究からヒントを得た実験の結果、特定の組成の人工皮膚基盤上で細胞を培養することで、乳頭突起に類似する突起構造を持つ皮膚モデルを作成することに成功した。

 今回開発した皮膚モデルには、皮膚の状態の改善に重要な役割を果たすと考えられる乳頭突起の構造を制御する研究や、人工皮膚を製造するなど再生医療への応用が期待できる。

 続いて、乳頭突起が形成されるメカニズムを明らかにすべく、人工的な突起を形成した皮膚モデルを使用した実験を行った。表皮細胞がギュッと収縮する力を低下させる処理を行うと、皮膚モデルの突起の形成の程度が減少し、平坦化することがわかった。

 そこで、表皮細胞の収縮力と乳頭突起の形成に関連があると仮説を立て研究を進めた結果、加齢した表皮細胞では、収縮力と収縮制御因子のMMP-9の量が低下していることを突き止めた。これらの結果から、突起の形成における表皮細胞の収縮とMMP-9の重要性が示された。
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