サイエンスボーテ・大坂社長、異色の経歴持つ若き経営者がラジオ電波で化粧品を発信

週刊粧業 2009年9月7日号 7ページ

カンタンに言うと

サイエンスボーテ・大坂社長、異色の経歴持つ若き経営者がラジオ電波で化粧品を発信

 美容健康ビジネスの有力企業が多い福岡市で、2008年4月から化粧品通販事業を立ち上げた異色の経営者がいる。サイエンスボーテの大坂浩幸社長。

 自社ブランド「リカバリー」から、プラセンタエキスや糖鎖を配合した「バイタル コンディショニング ローション」(200mL7000円)など3種の基礎化粧品を展開している。

 訴求媒体として選択したのがラジオ電波という点に異端な発想がのぞくだけでなく、話を聞くとなにより異色なのは同社長自身の生い立ちや社会人キャリアだということがわかる。

 「つまずき」や「流転」といった暗さからは遠く、大坂社長が化粧品事業を起こすまでの、ストーリー性に富んだ経歴を紹介する。

反骨心の副産物として培った

製造販売業の心意気

 1973年熊本県生まれという大坂社長に化粧品会社立ち上げまでの経緯を聞くと、自身の根っこにあるビジネスの原点として、「僕は10歳から、熊本で行商をやっていました」という意外な答えが返ってきた。

 小学校4年生だった年の瀬、父親の発案に従った以外は指導者すらいないなかで正月用のしめ飾りを作っては売り歩き、1週間で150万円を売り上げたという。

 児童を行商へと駆り立てた動機は、当時の人気絶頂だったファミコン欲しさと同時に、同級生に見られたくない場面を目撃されてしまったことで起きた反骨心だった。

  「田んぼで牛の糞を広げていたら、ファミコンを手にした同級生らにちょうど見られてしまった。僕がタオル巻いて灰にまみれている姿は、一番見られたくないわけですよ、恥ずかしいから。『学校で広まるな』と思ったし、妙に悔しかった」


行商の売上は留学の渡航費用に

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