花王と小杉湯、新商業施設「ハラカド」で清潔・清浄体験を創造

粧業日報 2024年4月22日号 3ページ

花王と小杉湯、新商業施設「ハラカド」で清潔・清浄体験を創造

 花王は、ヘルス&ビューティケア領域にて東京・高円寺で老舗銭湯を営む「小杉湯」と協働し、東急プラザ原宿「ハラカド」内にオープンする「小杉湯原宿」で新たな取り組みをスタートする。

 今後、ハラカド地下1階フロアの一部「チカイチ」にて、「小杉湯原宿」とともに、清潔・清浄にまつわるさまざまな体験の場を創造し、積極的な情報発信をしていく。

 小杉湯の3代目を務める平松佑介代表は、原宿に温泉施設を立ち上げた背景について「8年前の2016年に36歳で経営を引き継いで以降、街には地域とのつながり、世代間のつながりが必要とされていると実感し、若い世代も楽しめる施設へと進化を図った結果、平日は400~500人、土日祝日は900~1000人の方がお越しいただけるようになった。ただ、高円寺だけの挑戦では社会に銭湯の良さを周知することは難しく、銭湯という良き文化を広く発信する拠点をつくっていかなければいけないと感じ始めていたところ、東急不動産さんから新たな挑戦として相談をいただいた。原宿は20~30年銭湯がない街といわれる。まずは花王さんをはじめとするパートナー企業と連携し、地域住民やサラリーマン、観光客など多様で多世代の方々に対して、お風呂に入る前後で街をいろいろと体験できる開かれた銭湯をつくっていくことで、銭湯が持っている価値を文化やカルチャーの発信地である原宿から日本全国、グローバルへ伝達していきたい」と語った。

 新商業施設「ハラカド」は、これまでさまざまな文化を生み出してきた原宿・神宮前エリアが持つ歴史や、SNSでの発信などで自分なりの表現を行う現代の時代背景を踏まえ、「多様な人々の感性を刺激する、新たな原宿文化の創造・体験の場」として4月17日開業した。

 地下1階フロアの一部「チカイチ」では、銭湯を中心に体験の場がオープン。フロア全体を1つの商店街と見立て、小杉湯原宿と複数のパートナー企業によって、「銭湯から広がる日常」をつくり出し、新たな体験価値を生活者に提供する。

 創業以来、清潔・清浄文化に根差したよきモノづくり、企業活動を行ってきた花王は、「きれいで、清潔で、きもちのいい」お風呂を沸かすことをモットーとした小杉湯に賛同し、「小杉湯原宿」から、清潔・清浄を軸にした体験価値をともに発信していく。


 チカイチでは、「意味にあふれる時代だからこそ、意味をすべて洗い流して『素』になれる、ほっとできる場にしたい」という想いから、「素のまま。そのまま。」をコンセプトに掲げている。その想いを受け、花王は「チカイチ」で清潔・清浄の体験を通して、人々の素肌や素髪を美しく保つサポートをしていく。

 季節に応じて、花王のヘルス&ビューティケア事業に属するさまざまなブランドの商品体験や展示などを計画。「チカイチ」でしか体験できない特別な企画を「小杉湯原宿」とともに運営していく。


 具体的には、創業以来販売を継続している「花王石鹸(現花王ホワイト)」をテーマに、花王の「素」である清潔・清浄文化や歴史の世界へといざなう体験企画として花王展示コーナーを設置。初代花王石鹸(1890年)の香りを再現したアロマで来客をもてなす。また、おみやげの品として、花王石鹸の復刻版(桐箱入り)や、レトロな包装紙付きの花王ホワイトを5月末まで販売する。


 さらに、休みながら美しく「休息美容」をブランドコンセプトに誕生した新ヘアケアブランド「melt(メルト)」の体験企画を実施する。銭湯内での商品体験に加え、音・泡・感触・香りでさまざまな感覚にはたらきかける「melt」の世界観に没入できるオリジナルコンテンツを用意。その場で購入することもできる。


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