カネボウ化粧品・夏坂真澄社長、「伝統と革新をキーワードに真のグローバルプレーヤーへ」

週刊粧業

カンタンに言うと

カネボウ化粧品・夏坂真澄社長、「伝統と革新をキーワードに真のグローバルプレーヤーへ」

 カネボウ化粧品ではこのほど、昨年6月に社長に就任した夏坂真澄氏が新たな事業ビジョンと成長戦略を発表した。

 新たな事業ビジョンを「世界をリードするユニークな化粧品会社」「最高の顧客満足を提供する会社」「社員満足の高い会社」と定め、同社がこれまで培ってきた「伝統」と、未来に向けた「革新」をキーワードに事業活動を推進していく。

 さらに、最重点ブランドのさらなる強化、カウンセリングを競争力の源泉においた国内基盤の足固め、海外事業のさらなる飛躍などを成長戦略に掲げた。今後も花王とのシナジー効果も発揮しながら国内外で存在感を高めていく構えだ。

 2012年の動向と2013年の展望について、夏坂社長にインタビューした。

重点ブランドを半数に絞り込み
カウンセリングヘアブランド導入

 ――昨年、2015年に向けた成長戦略を発表しました。

 夏坂 現在20強ある重点ブランドを半数規模に絞り込みます。

 グローバルでは「SENSAI」「Kanebo(現インプレス)」「ルナソル」「KATE」「フレッシェル」を最重点ブランドとします。

 「SENSAI」は欧米に加え、アジアでの展開も視野に入れたグローバルブランドとして育成していきます。「インプレス」はグローバルでは「Kanebo」を前面に立てたブランドに転換し、カネボウ化粧品のブランド価値向上に大きく寄与するプレステージスキンケアブランドとして育成する方向です。

 「ルナソル」はグローバルに羽ばたく基幹メークブランドと位置づけ、「KATE」「フレッシェル」は拡大するアジア市場の中間層に向けた戦略ブランドとして、今後2~3年で売上拡大を目指します。

 国内では「トワニー」「リサージ」「コフレドール」「ミラノコレクション」「エビータ」に、現行の複数の中価格帯ブランドを最適な形でリブランディングする予定の「カウンセリングスキンケアブランド」、トータルカウンセリングの観点から流通横断的に展開する予定の「カウンセリングヘアブランド」を加えた7ブランドを重点ブランドに設定しました。「ミラノコレクション」は、プロモーショナルな要素の強い商品ですが、お客様のロイヤリティが高く、カネボウファンとのハブにもなっています。そこで今後は重点ブランドとして育成していきます。

 また、最近では化粧品色の強い高価格帯のヘアケア製品が市場で増えていますが、カネボウ化粧品でも、花王がこれまで培ったヘアケア技術なども活用しながら顧客満足につながるカウンセリングヘアブランドを導入する方向です。

強みのカウンセリングを再構築

 ――営業面での今後の取り組みをお聞かせください。

 夏坂 やはり、企業や個店ごとのニーズをくみ上げ、営業力・提案力を高めていくことが重要になってきます。専門店では立地や客層を考慮した商品提案も盛り込みながら、複合的なサポートを展開していきます。「トワニー」のBS番組「金曜ナミダメ劇場~涙の数だけキレイになる~」の単独提供も、その1つと言えます。

 ドラッグストアはセルフ型と接客型に大別されますが、取引先企業様ごとの提案を強化するとともに、教育面のサポートを強化して従業員様のスキルアップにつなげていきたいと考えています。

 小売店の小商圏化が進む中、その対応も進めていかなくてはなりません。

 当社は教育に関して取引先から高い評価をいただいています。今後は新たなカウンセリングを構築してその領域を再度磨き上げていきます。その一貫として、13年からは店頭用新アナライザーを導入します。

【その他の質問】
◎化粧品市場の先行きは不透明、カウンセリングに復調の兆し
――2012年の化粧品市場をどのように捉えていますか。
――2012年度上期の結果と、ブランド別動向をお聞かせ下さい。
――海外の売上比率と状況はどうなっていますか。
◎日本で培ったノウハウ活かし海外基盤強化も
――海外事業の戦略プランをどのようにお考えですか。 
――最後に、中期的視野に立った抱負をお願いします。

【PDFダウンロード】「カネボウ化粧品夏坂真澄社長インタビュー」はこちら

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