「無添加化粧品の本家本元」を自負するファンケル(本社=横浜市)が、製販一体の陣容に磨きをかけて競争力を強めている。グループ全体で全国に5拠点体制を敷く生産設備のうち、ファンケル美健千葉工場は売上構成比が高い商材と商圏をカバーする心臓部として血脈を送り出す役目を担っている。千葉工場の歴史をひも解くと、親会社の成長期に必死で食らいついた追随のストーリーが浮かんだ。
【工場概要】
所在地 〒270-0107 千葉県流山市西深井字大堺1028-5
建築面積 約10,098㎡
延床面積 約5,348㎡
用 途 化粧品製造
製造能力(各一日当たり平均)
バルク:2500㎏、充填個数:7万4000個
帳簿価額 20億4800万円
ファンケルの前身「ジャパンファインケミカル販売」が産声をあげた1981年の翌年、ファンケル美健の起源にあたるファンケル美容研究所が創業した。
民家を改造した美容研の旧「十太夫工場」は立ち上げの地で10年間操業した後、以降は1991年に現在の流山工業団地へ移転した。
さらに1996年にファンケルによる吸収合併を経て2002年にファンケル美健として独立し、法人格が異なる独立した製造業者としてファンケルの製品づくりに貢献している。
同社はこのほか、同じく化粧品を生産する西の要「滋賀工場」のほか、サプリメントを作る「横浜工場」の計3拠点体制で操業している。
千葉工場の敷地内で主要棟と呼べそうな「5号館」は、倒産した企業の箱モノを同社が1993年に買い取って物流倉庫にし「製造、即出荷」の目的で活用していた。
ところが、需要が膨れ上がった製品量に応じて生産ラインへ生まれ変わることとなり、「新工場」(5号館)として1999年に竣工した。折しも、ファンケルが東証1部上場を果たした節目の年の船出だった。
一般的に化粧品の生産工場は生産効率や安全性の担保を主眼に造作を考えるのに対し、この「5号館」はそれらと並行して「『一般見学者を受け入れる工場にしよう』という造作の柱があり、これを前提に設計した」(椎野達也管理グループグループマネージャー)点が特徴になっている。
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