トキワ、機能的価値と情緒的価値を融合させた技術力で業界をリード

　開発型ODM・OEMのトキワ（本社＝東京都）は、化粧品の中身（処方）の研究・開発から、容器の開発・設計、製造まで社内一貫体制を整えており、迎えるCITE Japan2015では、自分磨きスポットとしてオシャレ女子が利用する「パウダールーム」をテーマにブースを演出する。

　空間デザイン・ディスプレイから開発製品まで色彩や質感にこだわったビジュアルプレゼンテーションから、自社のアドバンテージが感じ取れる技術力を盛り込み、女性の気持ちが自然と上がるパウダールームを提供する。

中身と容器のマッチング開発で
メークのロングラスティングを追求

　同社は、処方と容器の研究開発を行うグローバルテクノロジーセンターに約70名の研究員が在籍しており、業界でもトップクラスの特許技術・製法の有効件数（170件超）を持つ。

　製造工場は、国内３拠点、中国１拠点を構え、生産設備を生産技術課にて製作し、「自社生産設備による製造」を行っている。最近10年間では、その開発・製造技術に裏打ちされた品質に対するグローバル評価が高まっている。

　メークアップを中心とした製品開発では、「社内プロジェクト」と「クライアントからのイメージをヒントに進める共同開発」の２通りの方法を軸に進めており、この2年間では8カテゴリーで約50品目を開発した。

　グローバルマーケティングから、近年は「より滑らかな使用感とロングラスティング効果の両立」を目指した中身と容器の開発に力を注いでおり、アイシャドウ、アイライナーなど特にポイントメーキャップアイテムにおいて、肌への密着度が高い揮発成分を配合した処方を取り入れ、より柔らかく滑らかな質感の中身開発に取り組んでいる。

　主力のペンシル関連では、操り出し式ペンシルの「多機能ニーズ」に対応し、固形、液体、粉体など様々な剤型を組み合わせたマルチ機能タイプのラインナップを拡充しており、このほどワンランク上の「3in1」を目指し、固形、液体、粉体の3種を1本に集約した製品を開発した。

　それ以外にも、中綿式と直液式（蛇腹式）の2タイプの容器に、それぞれ７種類のアプリケーターをラインナップしている。3本組みにしたペン先がまつ毛のすき間をしっかり埋め、自然な印象でくっきりとした目もとを簡単につくれるアイライナーなど、社内プロジェクトから開発した製品もあり、自社の企画・開発力のアピール商材の一つとなっている。

　ペンシル関連に関して、同社は「グローバル競争でもアドバンテージを握っていくという意識で開発に取り組んでいる」といい、今後もペン先のバリエーションを拡充するなど顧客のあらゆる要望に応えられる体制を整えていく方針だ。

　新規性の高い製品開発と併行して進めている既存品の改良では、「低コスト」「小ロット」「携帯性」などをキーワードに取り組んでいる。

　一例として、柔らかな中身を充填できる繰り出し式リップには、より低コストで製造可能な新容器を開発したほか、「ポンポンチーク」の愛称で市場に定着したパフ一体型容器には、粉漏れ不安を解消するロック機構を取り入れた携帯サイズを新たに開発した。蓋の開け閉めと一緒にロックが開閉できるストレスフリーの設計にもこだわった。

　また、ポイントメーク以外のカテゴリーからも開発製品を増やしており、低コスト・小ロットを可能にする新製法を用いた顆粒状パウダー（ビーズパウダー）や、ノンケミカル処方で白浮きしない「透明性の高さ」を追求した「SPF50+・PA++++」のサンスクリーン剤なども開発した。

化粧品の素材と技術で創る
「パウダールーム」を創造

　「パウダールーム」をテーマに出展するCITE Japanでは、自社の意匠性と開発力を、ビジュアルから感じ取れる演出をブース全体に施す。

　パウダールームは近年、女子力アップにつながる空間として、デザイン・レイアウトに力を入れる商業施設が増えている。同社はそのパウダールームの装飾品を全て、化粧品の原料および開発技術を用いて作製し、開発型ODM・OEMとしての技術力をビジュアルからアピールしていく。

　ブースの雰囲気に合わせ、精巧なレリーフ技術や静電印刷など複数の製造技術を組み合わせた表現性豊かなオブジェを製作・展示する予定だ。女性に人気のマカロンをパウダーで作製した「マカロンパウダー」なども展示するという。上記の開発製品もテーマに合わせてレイアウトし、見て、触れて、楽しい中に、驚きと発見を見つけられる空間を提供する。