みずほ証券・佐藤和佳子氏、2015年は資産豊富な大手の躍進年に

週刊粧業 2015年6月29日号 8ページ

カンタンに言うと

みずほ証券・佐藤和佳子氏、2015年は資産豊富な大手の躍進年に
 結論から言えば、収益への反映は各社によって差が出てくるものの、2015年化粧品日用品業界は「大手企業が躍進する一年」になる。

 大手が躍進する背景の一つが、インバウンド消費の拡大である。市場規模は捉えにくいが、観光庁などが発表している統計によれば、化粧品・日用品は、訪日外国人が購入する割合とともに、その購入単価も上昇している。その需要を取り込んでいるブランドをみると、比較的新しいものよりも、ある程度の歴史を持ち、日本人にも機能的に評価されている大手のブランド・商品が中心だ。

 例えば、ファンケルは、インバウンドの月平均売上げが全体の約10%であり、構成比は15%を超えると報告している。また、15年1~3月期でみると、前年同期に消費増税の駆け込み需要がみられたため多くの企業が減収傾向にある中、インバウンド消費を最も取り込んでいるコーセーは増収トレンドを維持した。今後も外国人に人気のブランド・商品を持つ企業は、売上げの上振れ傾向が続く可能性は高い。

 そうしたインバウンド消費は基本的に販促費が不要で、利益率の改善も期待できる。そのため、大手各社は今年度、売上拡大に向け、広告費(販促費も含め)をかける方針を打ち出している。それが、大手が躍進するとの見通しが立つもう一つの背景だ。


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