資生堂ジャパンでは、「お客さまがあらゆる生活場面で、好きな時に、好きなようにブランドを通じた化粧体験を楽しめることを実現する」というビジョンのもと、生活者と店頭との接点となる「ブランドを磨き上げること」、全ての活動を「チャネル発想から生活者・ブランド発想へと転換すること」に注力し、2018年上期は売上・利益とも2ケタ増と好調に推移している。
今年1月に取締役 執行役員常務 プレステージブランド/専門店事業本部長に就任以来、スピード力・実行力のある組織体への変革を進めている高津繁一氏に専門店チャネルの現状と今後の展望について話を伺った。
長年セルフ流通で培ってきた
スピード力・徹底力の浸透図る
――まず、これまでの経歴を振り返っていただけますか。
高津 私は1990年資生堂に入社し、エフティ資生堂東京支社に配属されました。その後約17年にわたり、カウンセリングとは真逆の「セルフの中のセルフ」とも言うべき分野で主に営業現場を任され、「現場に行き店頭を見て考えること」や「スピード感をもって実行すること」の大切さを学びました。
2008年の組織流通部ドラッググループグループリーダーから始まり、2016年の資生堂ジャパンコスメブランド事業本部第2事業部長までの約9年間、大手系列を中心にドラッグチャネルを担当しました。ここでは、中価格帯のコスメティクスブランドを担当し、系列店全店に本部と決定した事項を確実に店頭で実現してもらうことに努め、「徹底できるまで愚直に物事を進めること」の大切さを学びました。
2017年には、資生堂ジャパン取締役執行役員 コスメティクスブランド事業本部長に就任し、ドラッグ・GMS・CVSなど、専門店と百貨店以外の全チャネルを担当しました。
そして2018年に資生堂ジャパン 取締役 執行役員常務 プレステージブランド/専門店事業本部長に就任し、現在は専門店を中心に、百貨店、免税店、直営店などの領域を担当しています。