JTS、微量で除菌・抗ウイルス効果をもつ銀イオン水を提案

週刊粧業 2020年6月8日号 10ページ

JTS、微量で除菌・抗ウイルス効果をもつ銀イオン水を提案
 JTSは、微量添加で抗菌(防腐、防カビ)効果を発揮する銀イオン水「ジュエルシルバー」シリーズを展開している。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、除菌ニーズが高まっていることから、抗菌化研が開発・製造する銀イオン水「Lunar Silver(ルナ シルバー)」の取り扱いを開始し、除菌・抗ウイルス対策グッズへの応用を提案している。

 抗菌化研は、京都大学や京都工芸繊維大学と共同で、安全性・安定性が高く、少量添加するだけで幅広いウイルスや菌に対して抗菌効果を発揮する銀の研究開発を進めている。

 化粧品原料の「ジュエルシルバー」シリーズに対し、「ルナシルバー」は雑貨の原料で、繊維類や抗菌・防臭グッズなど幅広く採用実績を持つ。

 「ルナシルバー」は、第三者の評価機関により、安全性に加え「インフルエンザウイルスを不活化させる効果」が確認されている。また、インフルエンザに対し、微量で長時間の効果を発揮するデータを取得している。

 抗菌化研代表の吉本政尚氏は、菌・ウイルス対策が日常的に習慣化していく中で、使用シーンや使用場所を選ばない「用途の多様性」に、抗菌素材としての銀イオン水の潜在性を強調する。

 「新たな習慣として、菌・ウイルス対策が浸透していく中、製品の肌への安全・安心がより重視されてくるはず。さらに銀イオン水の使いやすさ向上を目指し研究を進めていく」(吉本氏)

 また、消毒に多く用いられているアルコールは引火性液体のため、車内など密閉空間での使用には気をつける必要がある。使用安全性の観点からも銀イオン水の提案を進めていく。

 化粧品原料「ジュエルシルバー」シリーズも、安定性・分散性にすぐれた抗菌作用をもつ抗酸化剤として、防腐剤・パラベンを一切使わないフリー製剤や、それら防腐関連素材の使用量を減少する目的で採用実績が伸びている。近年は「中国からの引き合いも増えている」(JTS岩ヶ瀬準社長)と海外でも実績を積み上げている。
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