香栄興業、2022年6月に最新鋭の工場を稼働

粧業日報 2021年12月2日号 4ページ

カンタンに言うと

  • より難易度の高い成分開発に向けて生産・研究体制を強化
香栄興業、2022年6月に最新鋭の工場を稼働
 香栄興業の2021年上期(4~9月)は、国内の化粧品需要が徐々に回復し始める中、主力3事業「化粧品添加剤」「油剤」「香料」の実績が回復傾向にある。特に、主力のホホバ油が汎用性の高さから採用実績を伸ばしている。

 近年、注力している化粧品添加剤では、「カスタムオーダー特注原料」の受注が増えている。中でも、ここ数年ラインナップの拡充を図ってきた「植物発酵エキス」が菌種と植物の組み合わせで独自性を発揮できることから支持を拡大している。

 また、化粧品業界においてSDGsが避けて通れない課題となる中、「植物由来の添加剤」への関心が高まっており、対応原料を複数展開することで、着実なニーズの取り込みにつなげている。

 「発酵エキス化することで機能性が高まり独自素材の幅が広がることの認知が進んでおり、菌種や対応植物をさらに増やしていくことで、採用件数の増加を図っていきたい」(技術部 三谷茂樹氏)

 来年6月に竣工予定の新工場(埼玉県加須市)は、既存工場に比べて規模を3倍、生産能力を1.5倍に高める計画だ。ここ数年、販売が好調な「植物発酵エキス」のさらなる深耕に向けて、最新鋭の設備を整えたバイオ棟を設け、より難易度の高い成分・精製技術の開発に向けて、生産・研究体制のさらなる充実を図っていく。

 同社では、こうした原料の高機能化・ラインナップ拡充に加え、栽培から収穫、加工、分析までを行うカスタムオーダー特注原料の取り扱いを広げ、国内生産農家の支援に取り組むとともに、持続可能なビジネスモデルの確立に努めている。また、国産原料を充実させ、海外供給リスクを減らす試みを実施し、安定供給体制の強化に努めている。

 さらに、海外では主力のホホバ油にて10年に1度起こっていた霜害への対策として、霜害の起こりにくい地域への植付で不作を防いでいるほか、農園にも備蓄をしてもらうことで二重のセーフティーネットを張り、供給の安定化に向けて万全な体制を構築している。

 下期以降は、「CITE Japanで紹介したバイオレットライト&ブルーライト対応素材の拡販を進めつつ、販売好調なカスタムオーダー特注原料をお得意様と共同で製品化につなげていく」(藤倉努取締役)方針だ。
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