ナリス、水分・油分両方を肌に届ける製剤の開発方法を確立

訪販ジャーナル 2023年7月17日号 5ページ

カンタンに言うと

  • 1ステップで、複数のスキンケアステップを重ねたような保湿効果
ナリス、水分・油分両方を肌に届ける製剤の開発方法を確立
 ナリス化粧品は、1つのアイテムで複数のスキンケアステップを重ねたような保湿感を得られる製剤の開発方法を確立した。これは、2020年10月に開催されたIFSCC Congressにて発表した肌の保湿のメカニズムの解明を元に製剤化につなげたもので、特許出願している。

 スキンケアにおいては、化粧水で水分を肌に浸透させた後に、乳液やクリームなどの油分で密封し、潤いを逃がさない複数のステップを重ねることが一般的だ。同社の過去の研究において、化粧品を構成する水分や油分が、肌に塗布した後にどのように肌に浸透するかが解明できており、乳液を肌に塗布すると油分と水分が層状に分かれ、油分の方が先に肌に浸透してしまう。これは、人の肌の生理に則したもので、親水性が低く親油性が高いためだと考えられ、油分が先に浸透することで、水分が肌に浸透することを遮ってしまうこともわかっている。

 同社では、乳液に粘土鉱物のベントナイトを配合することと、オリジナルの高圧処理技術を融合させることで、油分が水分の肌への浸透を遮ることなく、混ざり合って、肌に浸透する乳液製剤の開発に成功した。

 高圧処理化することで、サラサラの液状になる物性を活用し、粘度による塗布時のべたつき感も少なく、通常の乳液や、オールインワンゲルよりも高い保湿感のある乳液製剤の開発にこぎつけた。これにより、複数のステップを重ねるようなスキンケアを1品で行うことができるという。
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