ナリス化粧品、水中油型乳化物でリフトアップ効果を確認

訪販ジャーナル 2023年8月21日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 肌表面に瞬時に引き上げ感を演出する技術を確立
ナリス化粧品、水中油型乳化物でリフトアップ効果を確認
 ナリス化粧品は、水中油型(O/W型)のエマルションに、水分で膨らむ粘土鉱物と水溶性セルロース誘導体を配合することで、肌表面に瞬時に引き上げ感を演出する技術を確立した。

 加齢に伴う肌表面のたるみは若々しい印象を奪うため、多くの人の悩みであり、筋肉に働きかけることで予防する内容の研究は行われているが、同社では化粧品で対応可能な範囲でたるみに対するアプローチができないかと考えてきた。

 同社は「ふきとり化粧水」に関連し、肌の最外層である角層に関する研究を86年以上蓄積しており、IFSCC 2018 CONGRESSでは「重力による表皮細胞の拡大がもたらす皮膚のたるみ」と題して角層のたるみについての研究を発表している。

 この研究では、植物の「クミスクチン(ネコノヒゲ)」に角層の面積の肥大化を抑える効果があることを突き止めていたが、今回の研究は角層のたるみに対してアプローチしようとする着眼点は同じであるものの、全く異なる方法で塗った直後に肌表面を引き上げ感をもたらすという着地点に到達した。

 塗布直後に肌表面をリフトアップさせる技術は、水中油型(O/W型)のエマルションに、水分で膨らむ性質を持つ粘土鉱物と水溶性セルロース誘導体を配合することによって生まれる。肌に塗布した後に水分蒸散することで、粘土鉱物と水溶性セルロース誘導体が肌にピタッと密着し、皮膜を形成することによって肌に引き上げ感を演出することができるという。

 同社は、これまでファンデーションなどのベースメーク品でスキンケア成分を配合しやすい水中油型(O/W型)の処方にこだわって研究をしてきたため、この技術にたどり着いた。

 研究開発部の大野利晃氏は「たるみの悩みに対して筋肉を鍛えることで予防したり、改善したりすることは誰にでもできることではないが、今回の塗布するだけで引き上がり感が得られる技術は簡単なアプローチだ。肌だけでなく、気持ちまでも上向きなるような新しい提案を続けていきたい」とコメントしている。
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