近代化学、ヒト毛乳頭細胞アクティブ原料「IG-Ex」に新データ

週刊粧業 2023年8月28日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 育毛剤だけでなくスキンケアにも応用へ
近代化学、ヒト毛乳頭細胞アクティブ原料「IG-Ex」に新データ
 ヘアケア専門OEMの近代化学では今期(2023年8月期)、具体的な成長プランとして「一人ひとりの能力向上」「生産設備の拡充」「実情に見合う価格改定」「新しい付加価値の提案」「他社との連携強化」「職場環境の改善」の6項目を掲げ、売上高は前期比22.6%増の12億円を目指している。岡部達彦社長に、今期の振り返りと来期に向けた取り組みを聞いた。

 ――今期を改めて振り返っていただけますか。

 岡部 コロナ禍が一段落し、通販をメインチャネルとするクライアントからの受注が落ち込んだほか、美容室向けの業務用製品の回復が遅れている影響もあり、今期は非常に苦戦した。

 そうした中でも、主力のカラートリートメントは地肌に色が付かず、洗髪するだけでムラなく染まる使いやすさと、ヘアカラー特有の嫌な臭いがない点が支持され、堅調な売上となった。

 今期掲げた成長プランの中でも、「新しい付加価値の提案」に関しては、当社が原料化したヒト毛乳頭細胞アクティブ原料「IG-Ex」に含まれるヨウ化ニンニクエキスがこのほど、早稲田大学との共同研究により、ヒト毛乳頭細胞の増殖を促進する作用が確認され、今年5月に開催された第77回日本栄養・食糧学会大会にてポスターセッションを行った。

 IG-Exは元々、これまで50年以上にわたって育毛剤で配合実績があり、当社独自の消臭技術によってニンニクエキスを低臭化して原料化したものだ。毛乳頭細胞だけでなく、表皮角化細胞を活性化することも確認されており、今後は育毛剤だけでなくスキンケアにも応用していきたい。

 ――来期の取り組みをお聞かせください。

 岡部 今期の成長プランに掲げた「一人ひとりの能力向上」にも近いが、来期は第一に社員の「自発的行動」を目標とし、私の指示を待つのではなく、自らの状況を考えて行動できる人材を育成していく方針だ。

 「生産設備の拡充」は引き続き推進し、生産可能なカテゴリーをヘアケアだけでなくメークアップにも広げていくことを見据え、今期新たに購入した小型真空乳化釜の稼働を目指していきたい。

 「職場環境の改善」に関しては来期、社員同士の連携を深めるレクレーション活動を積極的に行い、風通しの良い職場環境づくりに努めていく。
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