資生堂、「DE&Iラボサイト」をオープン

　資生堂は3月8日、「資生堂DE&Iラボサイト」をオープンした。

　同社は2023年2月に多様な人財の活躍と企業成長の関係を研究する「資生堂DE＆Iラボ」を発足した。同ウェブサイトは、「資生堂DE&Iラボ」で得た研究結果や、これまでの取り組み・学びを社内外に公表することで、日本社会のDE&I推進に寄与することを狙いとしている。

　同社は、企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD（美の力でよりよい世界を）」のもと、多様なバックグラウンドを持つ人々が持てる力を発揮し、イノベーションを生み続ける組織カルチャーづくりのためダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン（DE&I）を重要な経営戦略の柱と位置づけている。

　先進企業としてDE&Iの実現による日本経済の成長促進への貢献を目指し、美容職の働き方改革や女性管理職育成プログラムを通じて得られた学びを「ACTIONS」、東京大学の山口慎太郎教授のチームと共同で進めている多様な人財の活躍と企業成長の関係についての実証研究で得た結果を「RESEARCH」として公表していく。

　「ACTIONS」では、「美容職の働き方改革（前編・後編）」「ビジネスにもDE&I視点を！マーケッター向けDE&Iインプットセッション」「女性管理職への意欲を向上させるキーアクション！」「多様な視点が生み出したイノベーション～ウエットフォース技術誕生秘話～」など、資生堂のDE&Iに関する取り組みの紹介を行う。「RESEARCH」では、DE&Iラボの実証結果や、「女性活躍からジェンダー平等へ」といったコンテンツを公開していく。

　DE&Iラボでは、日本の積年の課題である「ジェンダー平等／女性活躍」を最初の重点テーマと捉えている。ジェンダー間にある格差を見極め、実効性の高い取り組みにつなげていくためには、より女性活躍推進の本質に迫る必要がある。今後の研究では、組織のバイアスを可視化し、女性活躍推進への影響を検証する。

　また、社内の実例からイノベーションを生むまでのプロセスを検証し、どのようなインクルーシブ因子がイノベーションにつながりやすいのか、企業成長につながるのかといった「多様な人材の活躍と企業成長との因果関係」についても実証していく。