2023年07月10日発行 33ページ掲載
化粧品売場の利用頻度について尋ねたところ、利用すると答えた人の割合は化粧品専門店が25.8%(前回29.7%)、百貨店が29.4%(同28.2%)、ドラッグストアが75.5%(同83.2%)、スーパーマーケットが41.1%(同42.9%)、通信販売が49.3%(同60.4%)となった。前回調査と比べて百貨店のみ利用頻度が高まっている。前回調査時(20年5月)はちょうど1回目の緊急事態宣言が発出された頃で百貨店は生活必需品を販売するエリアを除き軒並み休業要請の対象になっていたことからその反発と思われる。総じて利用頻度が低くなっているのは第1集総論でも触れた通り、「化粧品を使わない」という選択をする人が物価高の影響で増えているためと思われる。新型コロナも弱毒化し、外出制限が緩和され、脱マスクがいよいよ現実味を帯びる中、化粧品売場の利用頻度が減少傾向にあるということは少々残念なことである。化粧品の優先順位が他の品目に劣後してしまっている現状を鑑みると、化粧品を使う楽しさの訴求が足りていないことが売場の利用頻度低下の一因と考えられる。脱マスクの局面を捉えた新発想の化粧アイテムの投入を積極的に進めるとともに、化粧品を使う楽しさをよりわかりやすい形で提示していくことが各メーカーには求められている。
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