サティス製薬、保湿機能有する世界初の植物ヒト型セラミドを提案

週刊粧業 2020年7月13日号 54ページ

サティス製薬、保湿機能有する世界初の植物ヒト型セラミドを提案
 国産植物を使ったOEM事業を行うサティス製薬は、2016年に開発した世界初の「植物ヒト型セラミド」について、人間が持つ保湿因子の産生性能を高める機能を新たに発見し、今年4月には製造技術で特許を取得した。

 代表取締役社長の山﨑智士氏に話を伺った。

 ――新たな研究技術について伺います。

 山﨑 当社は、和栗の加工副産物である栗皮から、世界初となる「植物ヒト型セラミド」の実用化に成功した。

 「植物ヒト型セラミド」は、肌角層の細胞間脂質として安定したラメラ層を構築し、バリア機能を高める超長鎖セラミドを特長とする。

 また、肌の保湿関連遺伝子の発現を促し、肌自身の保湿因子の生産能力を改善することが確認されている。

 ヒトの皮膚内にあるセラミドは、皮膚の細胞間脂質のうち保湿とバリア機能に最も重要な役割を果たすが、これと同等の構造を持つ成分は「ヒト型セラミド」と呼ばれる。

 これまで市場に投入されてきた「植物セラミド原料」は蒟蒻やコメといった植物から実用化されており、これらを含む天然セラミドは、ヒト肌のセラミドとは構造が大きく異なっている。

 こうした中で、当社は栗が外皮形成の際にヒト型セラミドを生成することを発見した。栗は種子の乾燥を防ぐため、ヒトの角層と同様にセラミドを蓄積し、保湿していると考えられている。

 同成分の構造解析では、肌バリア機能を改善し保湿力を向上させる超長鎖型セラミドであることがわかった。

 さらに、同原料をリポソーム化し独自処方で配合した美容液を4週間連用したヒト試験を、市販のセラミドローションと比較すると、肌の水分量や水分蒸発量、キメの改善効果が確認された。

 このほか、真皮の高分子ヒアルロン酸合成を促すことによるシワ・たるみの改善や、保湿・バリアの改善効果が期待されている。

 現在、多くのお問い合わせをいただいており、国内のほか、海外へも積極的に展開していきたい。
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