日本コルマー、グローバル対応のR&D体制を強化

週刊粧業 2020年7月13日号 52ページ

日本コルマー、グローバル対応のR&D体制を強化
 化粧品OEM/ODM国内最大手の日本コルマーは、国内5研究所のR&D体制が整う。

 海外では今春、中国・蘇州コルマー第二工場内に新研究所を設置し、2研究所体制でローカルニーズに対応した製品開発を推し進める。

 研究開発本部の田中克昌取締役と小池高広執行役員に話を聞いた。

 ――グローバル化が進む中で、研究開発のあり方についてどう考えていますか。

 田中 「スピード感のある研究開発力」は今後さらに重視されると捉え、近年は特に強く意識して取り組んでいる。

 新型コロナウイルスの感染拡大はその力が問われたように思う。衛生意識の向上やマスク着用の日常化など新たな生活様式に適した製品を開発・提案できたかどうか。

 マスクに色移りしないファンデーションやリップの開発・製造依頼に加え、20年秋冬のトレンドカラーであるパープル系を取り入れたアイブローやマスカラなどアイメーク関連の受注が堅調に増えている状況だ。

 小池 衛生関連製品では新型インフルエンザ流行時(09年)に開発した手指消毒クリームも一役買っている。

 消毒しながら保湿できる新指定医薬部外品対応のクリームで、殺菌持続効果が確認された実績品ということもあり、今回の特需にしっかりと対応することができたと思う。

 ――今後の展望は。

 田中 日本国内は人口減少にともなう内需の減速に加え、インバウンド消費も今後しばらくは期待できない状況にある。海外事業の成長拡大が不可欠である。

 当社は6月、研究開発本部内に「海外研究開発部」を新設した。中国・ASEANを中心に海外市場向けの製品開発を行う部署として、海外法規制に沿った原料を用いて処方開発を進める。

 小池 また、中国事業では、この春竣工した第二工場の中に「第二研究所」も新設した。

 現地の研究員20名体制でローカルニーズに対応した製品開発を推進していく。
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