小林製薬、顔に使えるアットノンが若年層を獲得

週刊粧業 2020年8月3日号 8ページ

小林製薬、顔に使えるアットノンが若年層を獲得
 小林製薬は、傷、やけど跡治療薬ブランド「アットノン」から、気になるニキビのあとの肌ケアに使用できる薬用ジェル「ニキビあとケアジェル」(医薬部外品、10g1300円)を今年4月に発売し、当初の販売目標の約1.2倍で好調に推移している。

 これまで「アットノン」から展開した製品は、医薬品のため、顔面への使用を訴求していない。

 しかし、発売当初から、気になるニキビのあとに使えるか、顔に使用できるかといった問い合わせが多く寄せられていたという。

 同社は、そのリクエストに答える形で「アットノン ニキビあとケアジェル」を開発した。

  ヘパリン類似物質、ビタミンC誘導体、グリチルリチン酸ジカリウムなどの有効成分を配合し、ニキビのあとのケアに適した処方を採用している。

 コロナ禍でスキンケア市場全体は伸び悩む中、ニキビケアカテゴリーは伸長しており、同社が展開するニキビ・肌荒れ用ブランド「オードムーゲ」も好調に推移している。

 ニキビケア市場の伸長要因について同社は、日常的なマスクの着用で、蒸れや着脱による摩擦などにより、ニキビができやすく、潰れるといったトラブルが増えていることが背景にあるのではないかと推察する。

 「アットノン ニキビあとケアジェル」のユーザー層は、10~20代が過半数を占めており、「従来のアットノンユーザーとは異なる層の獲得につながっている」(同社)という。

 同品単体での使用とともに、普段使用している製品と併用するユーザーも多く、「化粧水や洗顔料、ニキビ治療薬など普段のケアにプラスオンするアイテムとして使われている」という。

 ニキビケア市場の好調を受け、売場ではロングセラーの「オードムーゲ」ブランドとの同時陳列を提案し、売場を盛り上げるとともに、併用を促して市場拡大に貢献していく。
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