ライオン、コロナ禍の生活実態と今後の生活に対する意識調査

粧業日報 2020年11月12日号 4ページ

カンタンに言うと

  • 衛生意識とともに男性の家事参加が増加、コロナ収束後も継続の意向
ライオン、コロナ禍の生活実態と今後の生活に対する意識調査
 ライオンは、緊急事態宣言が解除された後の6月24日~26日にかけて、全国の20~60代男女計4171名を対象に、新型コロナウイルスの感染症拡大によって、「日々の暮らしで影響を受けた行動」「生活における価値観の変化」を捉えるためにWebアンケート調査を実施した。

 今回の調査では、新型コロナウイルスの感染拡大前(2019年12月以前)を「コロナ前」、緊急事態宣言の発令中を「緊急事態宣言中/外出自粛期間中」、調査を実施した時点(調査期間:2020年6月)を「緊急事態の解除後(withコロナ)」、収束時を予想して回答してもらったものを「収束後」として、各時期における意識と生活実態について迫った。

 それによると、「緊急事態宣言の解除後」における意識については、「感染への不安」「仕事が減ったことへの不安」「経済が心配」など不安につながるコメントや、「収束してほしい」「ワクチンを望む」「自粛疲れ」などの収束を願うコメントが多くみられた。

 一方で、世界的なパンデミックを経験することで、「命や健康を大切にしていきたい」という価値観を持つ人の割合が顕著に増加した。

 そのほか、「お金の管理を大事にしていきたい、節約していきたい」「日々の暮らしの中で小さな幸せを大切にしたい」なども、「コロナ前」と比較して増加した。このことから、生活における価値観が変化し、「モノよりも心の豊かな生活をしたい、安らかで丁寧な生活をしたい」という気運が高まっていることが推察される。



 健康対策とその行動について、「収束後」も続けるかを尋ねた結果、「緊急事態宣言中/外出自粛期間中」に「マスク着用、手指のアルコール消毒など衛生面で気を遣う」と答えた人は74%と高く、さらに59%の人が収束後も実施すると回答し、今後も新しい生活習慣として定着する可能性が示唆された。



 一日の中で使う時間が増えた項目を調べた結果、「動画・テレビの視聴」に続いて、「家事時間」、特に「調理」と「掃除」が増えていることがわかった。これは、外食の制限に伴い家庭内での食事が増えたことや、家で過ごす時間が長くなったことにより、掃除にかける時間が増えたものと推察される。



 コロナ前と自粛期間中の「家事分担」に変化があったかを尋ねたところ、普段着の洗濯、調理、食器洗い、掃除などの家事はいずれも、コロナ前に比べ外出自粛期間の男性の家事分担は増加傾向にあった。

 この結果を、さらに勤務形態別に細かくみていくと、出勤している男性と比較し、在宅勤務の男性の家事分担が高く、特に夫婦ともに在宅勤務だった家庭の男性の家事分担がいずれの家事においても非常に高いことがわかった。

 中でも「食器洗い」は71.5%が担当しており、通常時に男性の家事分担の№1と言われている「ゴミ出し」よりもポイントが高かった。

 さらに、収束後の家事実施意向を尋ねた結果、男性全体でも多くの家事で「コロナ前」よりも継続して行う意向があると回答した人の割合が高くなった。

 「調理」(コロナ前:37.5%→収束後:39.3%)や「リビングの掃除」(コロナ前:38.9%→収束後:40.7%)など、これまで男性が担当する割合が低かった家事でも、収束後に継続して実施する意向がコロナ前よりも高くなっていた。

 このことから、同社では「コロナの影響による在宅勤務や外出自粛の影響は、家庭内での家事シェアをもたらし、それが今後も継続する」と捉え、新しい生活様式に変わりゆく生活者の意識に寄り添いながら、快適に清潔な暮らしを送るための生活情報の発信をさらに強化していくという。
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