セントラル・コーポレーション、臍帯血由来生ヒト幹細胞培養エキス配合化粧品を100個からOEM製造

週刊粧業 2022年1月1日号 71ページ

カンタンに言うと

  • GDF11が「若返りタンパク質」として「ネイチャー」などの学術誌に論文掲載
  • 医療に精通する専門研究家が在籍、幹細胞に関する研究体制を強化
セントラル・コーポレーション、臍帯血由来生ヒト幹細胞培養エキス配合化粧品を100個からOEM製造
 セントラル・コーポレーション(本社=岡山市)は1980年の創業以来、在庫バルクの小分けではなく、ゼロからのオリジナルブレンドで「わずか100個から化粧品をつくる」小ロット製造のパイオニアとして知られる。

 独立を目指す起業家を支援し続けて今年で43年目を迎え、2011年にはこうした取り組みが評価され、日本文化振興会から社会文化功労賞が授与された。

 同社では小ロット製造による化粧品OEMと並行し、創業から一貫してエイジングケア化粧品研究にも取り組んでいる。

 笹山博史社長に、第12回 化粧品開発展 東京の見どころやポイントについて話を伺った。

GDF11が「若返りタンパク質」として
「ネイチャー」などの学術誌に論文掲載

 ――今回の出展内容をお聞かせください。

 笹山 化粧品開発展では「必ず売れる」をキーワードに、差別化した化粧品をわずか100個からでもOEM製造できることを強くアピールしていく。

 ――「差別化した化粧品」とは、具体的にどのようなものでしょうか。

 笹山 有効成分を肌に塗ることによって「保護保湿」を図るという「保護化粧品」の考え方は、もはや時代遅れになってしまった。積極的な細胞増殖を図っていく「細胞増殖化粧品」の時代が到来している。

 現在、「幹細胞培養液」化粧品の時代が間違いなく到来している。OEM受注件数は2019年から徐々に伸び始め、2021年には激増している。既にOEMの実績があり、月商100万円ほどあるクライアントが、当社が提案する「臍帯血由来」生ヒト幹細胞培養液化粧品に切り替えたところ、月商が5倍の500万円に急伸した。当社のブースでは、「『臍帯血由来』生ヒト幹細胞培養液」配合の化粧品OEMを提案する予定だ。

 ――なぜ「臍帯血由来」の注目度が高まっているのでしょうか。

 笹山 臍帯血由来の幹細胞培養液は、89種類ものタンパク質で構成されており、原料メーカーの試験では、増殖成分である成長因子「GDF11」の発現が、脂肪幹細胞培養液よりも60倍以上多いことが確認されている。

 このGDF11は、若返りタンパク質として注目されており、あの世界最高権威の学術誌である「ネイチャー」「セル」「サイエンス」にも論文が掲載された成分だ。テレビでも特集が組まれており、世界的に注目が集まっている成分といえる。

 ――最近では「エクソソーム」という言葉を聞く機会が増えましたが、御社の原料にも含まれていますか。

 笹山 もちろんだ。誤解のないように説明しておくと、エクソソームという情報伝達物質は、すべての幹細胞培養液に含まれている。なお、当社の「臍帯血由来」生ヒト幹細胞培養液には、脂肪由来の1.7倍のエクソソームおよび有効成分が含まれていることが確認されている。

医療に精通する専門研究家が在籍、
幹細胞に関する研究体制を強化

 ――貴社では幹細胞に関する研究体制を強化されているとお聞きします。

 笹山 化粧品の分野は医療の研究が進歩するにしたがって、化粧品も進化させる必要があると考えている。当社では、2人の博士号を取得した専門研究家が在籍しており、幹細胞に関する研究を常に行っている。

 1人目は、幹細胞による骨再生に関する研究を進めており、2018年10月24日にはネパールで開催された国際学会で発表し、国内の学会では、日本再生医療学会をはじめ多数の学会にて研究成果を発表した。世界的にも研究が認められ、インパクトファクターの高い論文として掲載された。2019年度には国から研究が認められ、個人の研究継続が承認され、研究のための助成金を支援されている。

 現在は、アンチエイジング作用すなわち老化細胞除去可能な材料の臨床応用に向けた研究を進めている。2人目の専門研究は、歯の噛み合わせによる顔の表情筋に関するアンチエイジング研究だ。

 ――幹細胞培養液コスメを扱う上での注意点をお聞きかせください。

 笹山 注意点としては「完全オリジナルの幹細胞化粧品の発売元」になることが、最も重要だと考えている。当社では「完全独自処方」の幹細胞培養液化粧品を「100個からでも」製造させていただいている。

 100個と簡単には言っているが、100個を5万円で作ると、粗利は5千円しかない。その5千円で、試作費や原料手配、薬事校正、送料などを算出しなければならない。つまり、支援するという根底の気持ちがなければ、到底できないことだ。それでも、起業される方や、エステティシャンのブランドステータスの構築の支援を一生かけてやりたいと考え、この支援事業を続けている。

 「100個から」ならば、ほぼノーリスクで、成長する幹細胞化粧品市場に参入することができる。まずは成功の一歩を、当社とともに踏み出していただきたい。
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