東色ピグメント、一貫製造できる新工場の建設を開始

週刊粧業 2022年1月17日号 10ページ

東色ピグメント、一貫製造できる新工場の建設を開始
 メークアップを主軸にOEM事業を手掛ける東色ピグメントは、化粧品のバルク製造から仕上げまで一貫製造できる新工場(栃木県矢板市)を2022年初より建設開始する。

 稼働は同年11月頃を予定しており、環境への配慮や省人・省力化が叶う最新設備等の導入などで生産能力の拡大や製品品質・生産性向上を図っていく。

 新工場の建設にあたり、同社ではこのほど記者発表会を開催した。

 設立背景について鴫原靖宏代表取締役社長は、「主力の宇都宮工場に加え、17年に仕上げ専用の矢板工場(栃木県矢板市)を設立したが、コロナ前のインバウンドでメーク品、マスク常態化を背景に高付加価値のスキンケア等への受注が伸長していた。そこで生産能力を高め、品質や生産性の向上も叶う一貫製造工場の新設を決意した」と語っている。

 新工場は既存の矢板工場に隣接した2階建てで、敷地面積は単体で2万450㎡、既存工場と合わせると約3万㎡を誇る。投資額は約30億円で、スキンケアやメークアップ、ヘアケア等を中心に製造から充填、仕上げまでの一貫製造体制を整えている。

 次に工場における3点の特徴について、髙橋和彦常務取締役生産本部長が説明した。1点目は「生産能力の増強」で、「バルク生産量は乳化釜の新規導入により、当社全体で過去実績と比べ通常勤務ベース2.5倍、二交代や残業対応では4倍となる。また充填数量も、当社全体で過去実績比、最大4倍を実現できる」。

 2点目は「製品品質・生産性の向上」とし「品質向上に向け化粧品GMPに準じた作業エリアを区分けし分析・検査も内製化する。生産性向上は一貫生産に加え、効率性重視の動線設計を導入しIoTやDX活用で省人化も目指す。新工場へ一部製造ラインを移設した宇都宮工場も有効活用すべく再構築する」という。

 3点目には、新たに提案した概念「東色ケアメイクアップ」の具現化を挙げる。同概念は、製品・情報・持続可能性始め7つのケアに着目し、肌や身体機能、製品化までの時間、地球環境や人等に配慮した製品づくりを目指す。

 具体的には、太陽光発電の活用など「CO₂排出量の削減」や、使用水の循環利用を含む「環境負荷の軽減」、夜勤や交代勤務を削減するなど「ワークライフバランス」にも配慮していく。
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