東洋ビューティ、化粧品の新たな価値創出の実現へ

粧業日報 2022年7月15日号 6ページ

カンタンに言うと

  • ストレスと肌の関係をさらに深掘り
東洋ビューティ、化粧品の新たな価値創出の実現へ
 国内2拠点に研究所を構える化粧品ODM/OEMの東洋ビューティは、コロナ禍で心身の「ストレス」をキーワードに研究開発を進め、新たな価値提供や新たな領域の開拓を目指している。

 研究開発本部副本部長・中央研究所所長の久間將義執行役員に話を聞いた。

 ――コロナ禍ではマスク生活に対応した製品が注目を集めてきました。

 久間 当社もマスクトラブルなどコロナ禍で生まれたニーズに対応する製品開発を進めている。

 とはいえ、コロナ禍で増えている肌の悩み・トラブルは、マスク着脱などの物理的な刺激だけでなく、感染拡大やそれにともなう生活変化への不安やストレスなど心理的な負担も要因となっている。

 例えば、「大人アトピー」とも言われる後天性アトピー性皮膚炎が、精神的影響で発症したり、その症状を悪化させたりすることがわかっている。

 精神的なストレスの影響を受けると、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールが増え、肌が乾燥しやすく、炎症を起こしやすい肌環境になり、健康的な肌状態を維持するのが難しくなる。

 Withコロナでは、むしろ、日常化したコロナ禍における心理的ストレスの肌への影響についても注目し、研究を進めていく必要がある。

 心理的・精神的な影響は、表立って見えず蓄積されていくものであり、個人差もある。このような日常生活の心理・精神的な変化は、今後のパーソナライズコスメにも応用していきたいと考えている。

 ――化粧品の役割も広がってきましたね。

 久間 毎日の化粧行為によって心身の健康状態をサポートできることが解明されはじめている。当社も化粧品の新たな活用領域として現在、化粧医療分野での応用化を進めている。

 また、女性特有の健康課題解決を目指すフェムテックやフェムケアの領域においても、正常なホルモン変化だけではなく、日々のストレスや心理的なホルモン変化を掛け合わせるなどの基盤研究から応用研究を進め、製品化につなげていく。
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