近代化学、主力のカラートリートメントを改良

週刊粧業 2022年7月11日号 50ページ

カンタンに言うと

  • 社員教育やデジタル活用などで成果
近代化学、主力のカラートリートメントを改良
 ヘアケア専門OEMの近代化学は、今期(2022年8月期)の実績が4期連続で増収増益となる見通しだ。

 コロナ禍でも好調を続けている同社のR&Dについて、研究開発部マネージャーの原園枝氏に話を伺った。

 ――研究開発部の今期の取り組みを改めて振り返っていただけますか。

  まずは、研究スタッフの知識の集約と技術イノベーションを目的に、1人ひとりが講師となってプレゼンを行う「輪講」を3カ月に1回実施し、情報や技術の共有によって知識を深めた。

 また、iPadを各自に配布してペーパーレス化を推進し、安定性確認システムの運用を開始するなど、デジタル活用が進展した1年となった。

 さらに、研究室の快適な作業環境を目指し、サンプル保管場所と安全に作業できるスペースの確保を進めた。整理整頓による効率化が図れたことで、受注の拡大に伴ってサンプル提出の依頼が急増する中でも、従来通りの納期で初回サンプルを提出できる体制を維持している。

 ――コロナ禍ニーズを踏まえ、どのようなアイテムを開発されましたか。また、今後の研究開発で注力していく取り組みについてお聞かせください。

  主力のカラートリートメントは、コロナ前よりもコロナ禍に入ってからニーズが高まっており、染色力や色持ち、浸透性をより高めた処方にリニューアルした。

 化粧品以外では、指定医薬部外品のアルコール消毒液やマスクスプレーなどの衛生製品をはじめ、食品原料として柿タンニンの活用を模索するなど新たな試みを行った。

 来期は活動の軸足を教育のフェーズから、オリジナル処方の開発といった実践のフェーズへと移行していく。スムーズなサンプル提出に向けて、試作依頼から3週間以内に初回サンプルの提出を目指す。また、社外との連携もこれまで以上に強化していきたい。

 現在は、神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)、海老名市、早稲田大学と産官学連携を行っている。このほか、ヴィヴィナス社とヘアカラーの共同開発を行っており、今後はさらにカラーバリエーションを増やしていく。
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