エア・ウォーター・リアライズ、新本社にラボ併設し「共創」推進

週刊粧業 2023年10月16日号 58ページ

エア・ウォーター・リアライズ、新本社にラボ併設し「共創」推進
 当社は10月1日付で、同じエア・ウォーターグループで注射針の製造・販売を行うミサワ医科工業と合併し、合わせて本社オフィスを東京都中央区京橋に移転しました。

 親会社であるエア・ウォーターのヘルス&セーフティグループ・コンシューマーヘルスユニットの中核企業として、M&Aやアライアンスも視野にヘルスケア領域でさらなる事業拡大を図っていきます。

 基幹事業であるエアゾール事業は、業界3位のポジションを獲得しています。エアゾールの市場成長性は化粧品ほど高くありませんが、国内4つの生産拠点であらゆるエアゾール製品に対応する開発・生産体制を活かして、OEMシェアの拡大を目指していきます。

 化粧品事業は、2018年12月に化粧品製造に特化した工場(茨城第二工場)の稼働を開始し、化粧品ODM/OEM業界に本格参入しました。参入後は化粧品関連の展示会への出展などを通じて、認知拡大を図り、新規顧客の獲得につなげています。

 化粧品事業の2023年3月期売上高は、全体の約2割を占めるまでに成長しました。高い成長率を持続させて30年には売上構成比を5割まで引き上げていく計画です。

 茨城第二工場は、現在、4ライン体制を敷いていますが、化粧品市場はコロナ禍からの回復が見られ、フル稼働に近い状態が続いています。シャンプー&トリートメントなど新たなカテゴリーも増えたため、さらに生産ラインを増設して生産能力の増強を図っていきます。

 2024年にボトル充填ラインを追加し、翌2025年にはパウチ充填ラインの導入を計画しています。

 また、化粧品事業のODM強化に向けて、新オフィスには「サテライトラボ」を新設しました。茨城工場に併設する研究所とつなぎ、ラボで顧客の要望を聞きながらテクスチャーや香りなど提案処方の細かな修正を行える環境を整え、開発スピードを高めていきます。

 顧客と一緒に情報やトレンドを共有しながらアイデアを創出していく空間として「クリエイティブルーム」も設置しました。2つの施設を活用し、共創型のODMを推進していきます。

 さらなる事業拡大に向けて、海外事業も本格的に取り組んでいきます。

 合併したミサワ医科工業は、医療用や歯科用、美容用などの注射針を世界80カ国に供給しています。その海外ネットワークを化粧品事業に活かしていきます。海外事業部が中心となって、マーケティング調査を進めている段階ですが、自社処方開発製品をフックに、海外でのODM/OEMビジネスの可能性を探っていきます。
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