化粧品専門店 特別座談会 2023、体験価値を高め個性を伸ばす

週刊粧業 2023年10月16日号 28ページ

カンタンに言うと

  • 店舗形態で回復速度に違い、イベントを軸に客足が伸びる
  • 自店の強みや個性を伸ばし地域に必要とされる存在に
化粧品専門店 特別座談会 2023、体験価値を高め個性を伸ばす
 対面による接客・カウンセリング販売を主とする化粧品専門店では、若手経営者・後継者で組織する自主運営組織「NCC若手経営者の会」が中心となって、全国各店舗の成功事例とされる取り組みを共有し合うことで専門店業態の価値向上を図っている。

 化粧品専門店業態は、活動の軸に据えるタッチアップやカウンセリングができない状況が続いていたが、コロナ禍の落ち着きとともに従来の活動を取り戻しつつある。培ってきた顧客との信頼関係を活かし、売上を大きく落とさずに経営してきた店舗も少なくない。

 専門店ブランドを展開する各メーカーも、コロナ禍で専門店業態の価値を再評価し、協力体制を強化する動きも見られている。

 今回は「体験価値の提供」をテーマに光広(岐阜)の広瀬史貴社長、粧苑中央(山形)の鈴木裕士専務、はるみちや(奈良)の奥本壽一専務、田立屋(長野)の大宮小依常務の4名と座談会を実施した。

店舗形態で回復速度に違い、
イベントを軸に客足が伸びる

 ――まずは自社・自店の紹介も兼ねて近況を教えいただけますか。

 奥本 奈良県内で2店舗を経営しています。

 本店の「お化粧パークはるみちや」は、近鉄郡山駅近の路面店で、資生堂とコーセーの専門店ブランドを扱っています。

 もう1店の「はるみちや ならファミリー店」は、近鉄大和西大寺駅に近い複合型ショッピングモール(ならファミリー)内に出店している店舗で、資生堂、コーセー、アルビオンなどを取り扱っています。大和西大寺駅は、県内でも大きなターミナル駅で、近鉄百貨店やイオンスタイルも入っており、若い世代を中心に幅広い世代の方にご利用いただいています。一方で、大阪や京都にも電車で30~40分で行けるエリアのため、コロナ禍の落ち着きとともに、大阪や京都まで出て買い物を楽しまれている方も増えています。

 大宮 長野県松本市で「田立屋(TADACHIYA)」を経営しています。今年で創業175年を迎えました。JR松本駅から徒歩10分、国宝松本城へ続く大名町通りにある路面店で、資生堂、コーセー、アルビオンを中心に約20ブランドを取り扱っております。

 3年前に耐震工事を含め、店舗を全面改装しました。コロナ禍でのリニューアルでしたので、これからという気持ちで取り組んでいます。

 鈴木 山形県にあるJR鶴岡駅に近い銀座商店街で、資生堂、コーセーを中心とした化粧品専門店(粧苑中央)を運営しています。鶴岡市は山形県内で2番目に人口の多い市ですが、人口は減少傾向にあります。かつては商店街に化粧品専門店が3店舗ありましたが、現在は市内で2店舗のみになりました。

 広瀬 岐阜市内20㎞圏内で、路面店のほか、多ブランドを集めたモール型店舗やアットコスメと一緒に取り組む店舗、全国初のGMSとのコラボ型店舗など、それぞれ個性のある化粧品専門店を4店舗運営し、様々な出会いの創出を図っています。

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