ミリオナ化粧品、基幹システム構築で人為的ミスの減少へ

週刊粧業 2024年4月8日号 21ページ

ミリオナ化粧品、基幹システム構築で人為的ミスの減少へ

 ミリオナ化粧品は、2018年初頭から大塚商会の配合型製造業向け生産管理システム「Blendjin」をもとにカスタマイズした基幹システムの構築に取り組んでおり、2020年から本格的に運用を開始している。

 同システムでは、原材料の管理把握(入庫・出庫)、同社5工場において、各工場で製造にあたる際の必要人員、さらに、処方を記憶させることにより不足の原料や発注する場合の必要な量まで管理が可能だという。加えて、出荷後の数量と金額が会計システムと連動するため、請求についても一元管理が可能だ。2022年からは研究開発部にも同システムを取り入れ、全社あげてのプロジェクトとなっている。

 同社ではもう1つの取り組みとして、teraokaの計量システムと「Blendjin」の連動による原材料管理を進める。同社では入荷した原料をバーコードにて管理しているが、バーコードを読み込み、製造記録を出すと必要原材料が全て表示される仕組みになっている。原材料に間違いがある場合にはアラートが出るため、原材料の投入ミスの減少につながっているという。また、原材料が全て管理されているため、何かトラブルがあった場合にはトレースすることも可能だ。

 「導入して2過するが、システムの導入によりヒューマンエラーは減少した。当社は原材料だけでも3000種類ほどあるため、新システムの導入時には、登録やカスタマイズにより人手を必要とした。今後使いこなせるようになれば省人化にも役立ってくるのではないかと考えている」(阪本雅哉代表取締役)

 さらに同社では、昨年3月から稼働を開始した新工場にて、回転速度や乳化の温度、冷却タイミングなどを記録することでコンピューター制御により自動製造が可能な装置を導入している。

 阪本代表は、海外では労働の人手が多く、日本に比べて労働人口が若い点、製造機器や人件費も低コストな点から、低コスト国との競争の激化を懸念している。そのため、今後はさらなるコストダウンが課題となり、「海外展開」の検討、海外では使用可能だが日本では使用できない原料など「原材料の見直し」、過剰製造の排除といった「業務改革」が必要不可欠であると語った。

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