ポイントピュール、ヒト幹細胞培養液の需要が増加

週刊粧業 2024年4月8日号 18ページ

2024年4月9日 11:30

週刊粧業化粧品OEMメーカー

カンタンに言うと

環境対応に注力し地域産業に貢献

　ポイントピュールは、ストーリー性を付与しやすい沖縄素材をはじめとした植物由来原料から、ヒト幹細胞培養液などトレンドの機能性原料まで幅広くオリジナル原料を取り揃えている。

　現在、同社では「骨髄由来のヒト幹細胞培養液」に注力している。ヒト幹細胞とは、ヒト由来の脂肪細胞から培養により作られた幹細胞成分で、コラーゲンやヒアルロン酸を含み、シワ改善効果や美白効果、幹細胞増殖効果、表皮細胞増殖効果などが期待される。

　同社では近年、ヒト幹細胞培養液の問い合わせが増加しており、数年で同社における柱の1つに成長してきた。そのようなヒト幹細胞の中でも、特に先進的な「骨髄由来のヒト幹細胞培養液」について現在医療関係のメーカーと協働して研究をしており、今後新たに提案を始める予定だ。

　もう1つの注力製品として、「久米島海洋深層水」を使用した自然派化粧品についても提案する。「久米島海洋深層水」は深度612ｍの場所から汲み上げられているため清浄で、水道水に比べて水の分子が極めて細かく、コラーゲンを作る作用がある。海洋深層水から得られるミネラルは肌にハリと潤いを与えキメを整える効果がある。

　同社では、環境への取り組みも進めている。売上の一部を「久米島の海を守る会」へ寄付する取り組みを7～8年ほど前から行っているほか、大容量の浄化装置を設置し、工場排水をろ過してから海に流すシステムを構築している。寄付金は久米島のサンゴ保全や保護活動などの活動資金に充てられている。

　「原料については、ヒト幹細胞培養液も1つの柱としながら、多方面からアプローチできるようにラインナップの強化に取り組む。当社は環境対応も力を入れて取り組んでおり、沖縄の自然保護や、地域産業の活性化に貢献するサステナブルな取り組みについて引き続き注力する方針だ」（大道敦代表取締役）