アイ・ティー・オーでは、去る6月に出展した国際化粧品開発展で提案した「ピュアミネラルクレイパウダー」の保湿性を高める働きに着目している。
「成分中にモンモリロナイトが含まれており、調べてみると保水性が高いことがわかった。“石のヒアルロン酸”として提案できるよう、臨床試験を進めているところだ」(永田武主任研究員)
粉体としての保水性に加え、製剤化した時の保湿効果も検討している。合成の洗浄成分を使わないシャンプー類は保湿性が下がり気味だが、このパウダーを配合すると保湿性が高まることから、処方における新たな可能性を見出そうとしている。パウダーはイエロー、レッド、ホワイト、グリーンなどの9~11色が揃い、粒径も3種類用意した。中でも赤、黒、黄の取扱いが多い。エコサート認証を受けており、合成成分由来ではないオーガニックカラーパウダーとして高い評価も受けている。
育毛剤に使われる桑白皮エキスを配合したまつ毛用育毛美容液のOEM受託も開始した。「ピュアミネラルクレイパウダーとのコラボレーションで、まつ毛の育毛効果も持つアイライナーも提供できる」(永田氏)
被膜がビタミンC誘導体でできたナノカプセル原料「ナノスフィア」でも従来の効果に加え、アクネ効果に関する臨床試験を行っている。
国内外問わず展示会に出展し、これらの原料を紹介してきた。今年もコスモプロフとインコスメに出展し、新規開拓につなげている。特に「ピュアミネラルクレイパウダー」はアジア総代理店を担うことから、積極的な提案を心がけた。「ナノスフィア」はクリームに添加するとしっとり感が高まるため、海外でも高評価を受けている。
「来期も引き続きこれらの原材料の取扱いを増やしていく。採用実績をつけることで、新規開拓の可能性も広がりそうだ。特に『ミネラルクレイパウダー』は実績が伴うようになってきたので提案を強化する。今後もエビデンスを充実させながら、化粧品業界にアプローチをかけていく」(永田氏)
【PDFダウンロード】「2012年下期化粧品原材料の最新動向」はこちら
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この記事は週刊粧業 掲載
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