クローダジャパンは、グループ会社のセダーマ社(仏)が開発した植物幹細胞のアンチエイジング原料「RESISTEM(レジステム)」を、注力商材の1つとして提案を強めている。
「RESISTEM」は、「グロブラリアコルジホリア」の幹細胞培養物から抽出した植物エキスだ。「グロブラリアコルジホリア」は地中海沿岸からヨーロッパの山脈に分布し、標高2000m、気温マイナス30℃の過酷な条件下に生息している。
その特徴は、「細胞再生と外傷治癒」「細胞寿命の延長」「細胞解毒作用」(抗糖化・抗酸化)の3つのホルメティック反応により、肌の保護と再生を促すというものだ。
細胞の再生と外傷の治癒効果では、IN VITRO試験で有意なデータが示された。ヒトケラチノサイト幹細胞培養でのコロニー(幹細胞性を維持した細胞)の形成効率を調査したところ、比較対象のコントロールが5.4だったのに対し、「RESISTEM」を2%添加すると12.6にまで増加した。皮膚上の幹細胞を増加させるのが、「RESISTEM」の大きな特徴の1つといえる。
また、「RESISTEM」を2%添加後、UVBを照射して損傷させたヒトケラチノサイトでの試験でも、外傷治癒を促進し、細胞増殖をサポートする働きがあることがわかった。
さらに、「RESISTEM」は、“長寿(若返り)の遺伝子”と呼ばれる「サーチュイン―1」の合成促進作用により、細胞寿命の延長が期待できるほか、糖化タンパク質の分解を促進する酵素「プロテアソーム」による細胞解毒作用で、抗糖化や抗老化にもアプローチできる。
マーケティング部課長の池田達之氏は「RESISTEM」の働きについて、「植物幹細胞とヒトの肌上の幹細胞を関連づけたデータは珍しい。様々な作用により、肌全体の総合的なケアが可能だ」と優位性を強調している。
一方、IN VIVOテストでも、アンチエイジングに関連する様々な作用が実証されている。肌の赤みの低減や透明感の向上効果に加え、目に見える肌上の欠点を低減するソフトフォーカス効果をもった光線を反射することもわかっている。
「RESISTEM」は、国内では2011年開催の化粧品産業技術展「CITE Japan」で発表した。現在は「採用例が増えており、今年は期待できる」(池田氏)と意気込んでいる。
植物幹細胞ではこのほか、先ごろ買収したイタリアの原料メーカー・IRBがもつ原料も本格的にアピールしていく。
現状のラインナップは6品にのぼり、光老化や目元周りのクマのほか、大気汚染などの環境ストレスに対してアプローチする原料も揃えている。
「幹細胞は『再生』がキーワードだが、(これらは)培養技術により持続可能な供給ができる。環境に配慮した点で差別化を図りたい」(池田氏)としている。
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この記事は週刊粧業 掲載
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